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《選考基準、注目選手は?》北京五輪代表争い最終局面…スキー、スノーボードは今月中旬内定、雪上の代表争いがアツい!
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byGetty Images
posted2022/01/02 11:03
北京五輪代表になると3度目の五輪出場の高梨と、2回目の小林。メダルの期待が高いジャンプの2人だ
スノーボード・クロス
代表枠/男女各4名
内定時期/1月中旬
選考基準/直近2シーズンの世界選手権とワールドカップで、次の(1)〜(3)のいずれかの成績を収めた選手
(1)8位以内が1度以上
(2)12位以内が2度以上
(3)16位以内が3度以上
この種目、第一人者の高原宜希が12月10日のワールドカップ・オーストリア大会で5位、同月18日のイタリア大会で8位となり、選考基準をクリアしている。
スノーボード・スロープスタイル、ビッグエア
代表枠/男女各4名
内定時期/1月中旬
選考基準/直近2シーズンの世界選手権とワールドカップで、次の(1)~(3)のいずれかの成績を収めた選手
(1)3位以内が1度以上(今シーズンのみ)
(2)決勝進出者=男子12位以内、女子8位以内
(3)12位以内が1度以上
スノーボード・ハーフパイプ同様、日本勢が高いレベルで競り合っているのがビッグエアの女子。平昌五輪で日本勢最上位の4位入賞を果たした岩渕麗楽は一昨年のXゲームで3位、今シーズンのワールドカップ・アメリカ大会で優勝するなど実績を積み上げてきた。今シーズンのワールドカップ開幕戦で優勝した村瀬心椛は伸び盛りの17歳。また、今シーズンは調子が上がっていないが昨シーズン、日本人同種目初となる世界選手権銅メダルを獲得するなど実績十分の先駆者、鬼塚雅もいる。
コロナ禍が及ぼす選考レースへの影響
種目ごとに競技レベルや選手層に濃淡はあっても、大舞台を目指す選手たちの意気込みにかわりはない。
一方で、選考レースには暗い影も覆いかぶさっている。新型コロナウイルスの感染拡大により中止になる大会があり、それが代表争いに影響を及ぼすケースも出ているからだ。例えばジャンプの女子は今月予定されていた札幌、蔵王でのワールドカップ(計4戦)が中止になった。当初の予定通りなら、海外遠征組以外はこの4試合が代表入りするための最後の機会だっただけに、中止が決まると、落胆の声も上がっていたという。
昨シーズンからコロナの影響で、大会の開催はむろんのこと、練習でもさまざまな制約が生じた。その中で選手たちは大舞台を目指し、制約があってもやれることを模索し励んできた。
代表決定まではもうすぐ。ラストスパートのさなかにある選手たちの踏ん張りと、その先の活躍を期待したい。