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《引退発表》「勝ちたいから攻め抜いた」4度目の五輪に挑んだ高木美帆の”純粋な思い”「悔しいという言葉では表現できない…私の挑戦は終わったんだなと」
posted2026/03/11 06:20
最終種目の1500mで序盤は飛ばしに飛ばした高木美帆だったが、最後の1周で失速した
text by

矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
Asami Enomoto / JMPA
他の誰にも真似できない不断の努力と準備を重ねて挑んだ4度目の五輪の舞台。1000mと500mを皮切りに、パシュートでも3大会連続のメダルを掴み取った。そしてキャリアの集大成として臨んだ1500mは……あまりに残酷な結末だった。儚く夢は破れた。しかし、彼女は挑戦の過程で多くのものを残してきたのだ。
発売中のSports Graphic Number 週刊文春3/12臨時増刊号に掲載の[史上最多のメダル獲得]高木美帆「人生を懸けて、攻め抜いた」より内容を一部抜粋してお届けします。
発売中のSports Graphic Number 週刊文春3/12臨時増刊号に掲載の[史上最多のメダル獲得]高木美帆「人生を懸けて、攻め抜いた」より内容を一部抜粋してお届けします。
「勝ちたいから、攻め抜いた」
スタンドをオレンジ色に染め上げるオランダファンからも万雷の拍手が降り注ぐ。ライバル国からこれほど労われる選手がいるだろうか。2月20日のスピードスケート女子1500mは、今大会6レース目にして自身最後の種目だ。
高木美帆は攻めた。勝ちたいから、攻め抜いた。'18年平昌五輪、'22年北京五輪に続く3大会連続の最終組アウトスタートから、祈りにも似た思いを氷に伝えた。入りの300mのタイムは全体の2位。700m、1100mも2位で通過した。しかし、そこから明らかにスピードが落ちた。ラストの直線は両手を振って推進力を生み出そうとしたがその力すら残っておらず、右手を振るだけで精一杯。電光掲示板には1分54秒865、6位という結果が映し出された。
「長距離勢が1500mで強くなっている中、私ができることは何かというと、やはり攻めること。それしかないというのではなく、純粋に攻めていきたいという気持ちで挑み、それは実行できたと思っています」
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レース後の表情は硬く、悔しさをプライドで塗り固めているようだった。

