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平野歩夢「僕にとって北京は特別な五輪」 “二刀流”の銀メダリストが明かす、東京五輪への出場が生んだ“心の変化”とは?

posted2022/01/05 17:00

 
平野歩夢「僕にとって北京は特別な五輪」 “二刀流”の銀メダリストが明かす、東京五輪への出場が生んだ“心の変化”とは?<Number Web> photograph by KYODO

昨年4月の全日本選手権HPでは戸塚に次ぐ2位となった平野。国内選手同士の競争がお互いのレベルを高めている

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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KYODO

 昨夏の東京五輪で日本人5人目の夏冬両五輪出場を果たし、スケートボード男子パークで14位になった“二刀流”の平野歩夢(TOKIOインカラミ)が、雪の世界に戻ってきた。

 '14年ソチ五輪、'18年平昌五輪のスノーボード男子ハーフパイプ(HP)で2大会連続銀メダルに輝いた後、スケートボードに挑戦していたが、北京五輪を前に帰還。「今の段階での自分を見せられることが楽しみ」と穏やかな表情で語った。

 自然体でいられる理由の一つは東京五輪を経たことによる心境の変化だ。「4年前やその前と比べて、より自分の気持ちに向き合えているという感覚が増している」と明かす。順位ではない部分へのフォーカスなのだろう。もちろん、採点競技という舞台に立つ以上、客観的な視点も持ち合わせている。

 昨今のスノーボード界は五輪を区切りとする4年毎に大きくレベルが上がってきているが、「平昌の後は技術的な部分がレベルアップしていないイメージだったが、ここ半年くらいで急にみんなのスイッチが入って、レベルも急に上がった印象」と率直に言う。

「北京は特別な五輪になってくる」

 平野の指摘通り、今季は北京五輪でメダル争いのカギを握るであろう象徴的な高難度技が出現している。「トリプルコーク1440(縦3回転、横4回転)」だ。平昌五輪では金メダルのショーン・ホワイト(米国)も銀メダルの平野も「ダブルコーク1440(縦2回転、横4回転)」の連続技で勝負した。

「トリプルコーク1440」はそれよりも宙返りが1回多い超高難度技。練習で既に成功している平野でさえ、「難易度がマックスまで到達しているので慎重にならなくてはいけない」と語る。使うのか使わないのか、ルーティンのどこに組み込むか。戦略を立てる際の悩ましさもある。

 加えて、日本の男子HP陣は層が厚く、最大4枠を競う代表争いは極めて激しい。昨季の全試合で優勝した世界チャンピオンの戸塚優斗を含め、日本勢は既に4選手が「トリプルコーク1440」をマスターしている。そんな中、「(出場は)確定していないけど、僕にとって北京は特別な五輪になってくると思う。大きなチャレンジの中でどこまで行けるか」と前だけを見据えるのが平野。二刀流で身に付けた精神的な強さが澄んだ瞳からにじみ出ている。

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