勢いに乗った韓国は準々決勝でトルコを下し、4位で大会を終えた。もしもあの時、別の攻撃ができれば。叶わないとわかっていても、後悔は消えない。

「あの場面、一生思い出すんだろうな」

　予選ラウンド最終戦でドミニカ共和国に1－3で敗れた後、コートに選手を集め、言った。

「こんな頼りないキャプテンでごめん。自分がリーダーなのに、みんながこんなに苦しいチーム状況にしかできなかった。本当にごめんね、でも、ついてきてくれてありがとう」

　やりきった、とは言えない。だが、やり抜いた。

「悔しいより、やっぱり思うのは、申し訳ない、ってことですよね。これからのバレー界を背負っていく若い子たち、応援してくれた人たち。何より、家族。ここまで支えて、サポートしてよかった、と思える結果、姿を残したかったです」

（後編へ続く）

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