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久保建英の衝撃ゴールを“コーチ”中西哲生が徹底解剖「決まるフォームを遂行」〈強敵メキシコとどう戦う?〉
text by
中西哲生+戸塚啓Tetsuo Nakanishi + Kei Totsuka
photograph byJIJI PRESS
posted2021/07/24 17:02
後半26分、田中碧からのロングパスを受けた久保がそのまま先制ゴールを決めた
日本は25日にメキシコと対戦しますが、この試合はグループ1位での準々決勝進出を争う直接対決となります。得失点差ではメキシコが優位なだけに、日本としては勝点3が欲しい。最低でも勝点1を上積みしたい。
メキシコは国際大会を戦うベースを持った国です。W杯では7大会連続でグループリーグを突破しており、五輪では12年に金メダルを獲得している。今回のメンバーには、W杯に4大会連続でメンバー入りしているGKギジェルモ・オチョアがオーバーエイジで加わっています。五輪世代のフル代表経験者も多い。簡単な相手ではありません。
日本も苦しみながら白星スタートを飾り、緊張感から解放されたでしょう。固さが取れて動きが良くなることを期待しています。
キーポイントは「森保監督の選手起用」
森保監督の采配もポイントになっていきそうです。
南アフリカとの初戦では、早めの選手交代が見られました。最初の交代カードは60分で、久保の得点直後に投入された上田絢世と旗手怜央も、0対0の時間帯から投入されるタイミングを待っていました。試合が膠着する前に、先手、先手を打っていったのです。
85分の選手交代も勝敗に直結しました。左サイドバックに入った旗手の背後を何度か突かれると、森保監督は町田浩樹を送り込んで左サイドバックに据え、旗手のポジションを前に上げました。この選手交代は、1対0で勝つという明確なメッセージとなりました。
南アフリカ戦で途中交代した選手も、パフォーマンスが悪かったわけではないと思います。むしろ、タイプの異なる選手を起用することで相手を攻略する、連戦を考慮して疲労を分散する、といった狙いがあったと理解できます。
目標とする金メダルを獲得するには、6試合を戦わなければならない。総力戦で乗り切ることを考えても、森保監督の選手起用は重要になっていくでしょう。
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