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「北京は“失敗”ではなかったかも」「サッカーがアンダーグラウンド化している」反町康治が語る“OA枠成功の舞台裏と本番への危機感” 

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浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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posted2021/07/08 11:02

「北京は“失敗”ではなかったかも」「サッカーがアンダーグラウンド化している」反町康治が語る“OA枠成功の舞台裏と本番への危機感”<Number Web> photograph by JMPA

北京五輪の日本代表。チームを率いた反町技術委員長は苦い記憶を13年後に生かそうとしている

反町 多くのメディアに、「なんでこんなに大きく予選とメンバーが変わってるんだ」と書かれたのはよく覚えている(苦笑)。

 あのときは、(吉田)麻也であるとか、森重(真人)であるとか、最終予選には出ていなかったけれど頭角を現してきた選手をトゥーロンで生活も含めてずっと見ていて、この選手だったら戦えるなっていうのを選んだ。それは間違いなかったと思っているし、だから、あのトゥーロンがあって本当によかった。

 同じように今回も、(3月の)アルゼンチン戦があってよかったと思っているし、(6月の)ガーナ戦やジャマイカ戦があってよかったなと思っている。他の国なんて、まったく試合をしていないところもあるからね。

6月からOA枠と活動している国はたぶんない

――事前の準備では、日本はかなり先行していると思います。

反町 6月を前にOAはこの3人と決めて活動していた国は、たぶんない。3月の活動までにOA3人の選考を着地させたうえで、あとの(登録メンバー)15人プラス(バックアップメンバー)4人を考えていくということでは、選手選考も非常に整理しやすかったと思う。

 何よりその時期にOAを加えて活動できたというのは、誰もが思っているように、他の(24歳以下の)選手にも好影響を及ぼしている。そういう意味では、戦略的にもうまくいった。それは「1チーム2カテゴリー」でスムースに活動できていたことの証明でもある。

――バックアップメンバーの役割についても、会見で触れていましたね。

反町 僕が監督をしていた北京のときは、バックアップメンバーは大会初戦の前までしか入れ替えられなかった。でも、現行ルールでは決勝の前まで変えられる。それを知らない人が多いと思ったので、あえてあの場で説明した。それはメディア向けでもあるけれど、会見を通じてJクラブとか、ファンの人とかにも、「バックアップメンバーって何なの?」というのを知ってもらいたかったからでもある。

――登録メンバーにケガがあってバックアップメンバーと入れ替わった場合、メダルも追加でもらえることになっているし、登録メンバーとバックアップメンバーを別枠にする意味はあまりない気がします。

【次ページ】 五輪を機に子供たちのサッカー人気を……

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