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「タキはリバプールの長期構想に入っているが…」現地の重鎮記者が南野拓実に“もう1年サウサンプトン”を薦める理由 

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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photograph byGetty Images(L/R)/JMPA(C)

posted2021/06/01 17:01

「タキはリバプールの長期構想に入っているが…」現地の重鎮記者が南野拓実に“もう1年サウサンプトン”を薦める理由<Number Web> photograph by Getty Images(L/R)/JMPA(C)

リバプールかサウサンプトンか。日本代表にも招集されている南野拓実の去就にも注目したい

リバプールの内部情報に詳しい記者によると……

 ただし、リバプールの内部情報にも詳しいノースクロフト記者によると、「リバプールの補強会議はまだ本格的に始まっていないが、若い新FWの獲得に動くと見ている」という。「今季の後半戦のようにリバプールで出場機会が見込めないのであれば、南野はもう1年出される可能性が高い」とし、次のように言葉を続けた。

「クロップ監督は南野を評価していると繰り返し述べているが、今冬の移籍期間にサウサンプトンにレンタルに出したのは事実。ドイツ人指揮官は『出場機会を増やすため』と説明したが、レギュラーとして起用するにはまだ十分でないと考えていたのは明白だ。

 これまでリバプールでは、モハメド・サラー、サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノの3トップが不動の存在だったが、いずれも年齢が30歳の大台に近づいている。そのため、来シーズンからこの3トップにマイナーチェンジを加えていくと思う。成長著しいディオゴ・ジョタの出番を増やすのはもちろん、オランダ代表FWドニエル・マレン(PSV)のような若いCFを獲得するシナリオも十分に考えられる。ここに、南野は割って入れるか。

 結論から先に言えば、南野はもう1年レンタルに出される可能性が高い。

 サウサンプトンで説得力のある結果を残せなかったのが理由のひとつ。守備が良くても、リバプールのレギュラークラスに入るにはやはり得点力がなければ厳しいからだ。スペインのセビージャも話に出ているが、行き先はおそらくサウサンプトンだろう。やはり、ハーゼンヒュットル監督が高く評価しているのは大きい。ここでもう1年、クロップ監督は南野をレンタルに出し、プレーと成長度合いを確認していくのではないか」

サウサンプトンで主役になり、リバプールで

 今シーズンのサウサンプトンは好スタートを切り、一時は4位につけた。しかし、アグレッシブな戦術が祟り、冬頃から怪我人が続出。ちょうどこのタイミングで獲得したのが南野だった。ハーゼンヒュットル監督は今オフについて聞かれ、「今シーズン、失敗した理由は分かっている。夏の市場で選手層を厚くする必要がある」とし、積極的に補強に動くと力を込めていた。

 思い返せば、サウサンプトンからリバプールに移籍していった選手は実に多い。マネ、ビルヒル・ファンダイク、アダム・ララーナ、デヤン・ロブレン、ナサニエル・クライン。いずれもサウサンプトンで主力としてフル稼働して評価を上げ、リバプールにステップアップしていった。裏を返せば、サウサンプトンで主役になれなければ、リバプールで成功する道も見えてこない。

 もちろん、コロナ禍で補強資金が限られている今夏の移籍市場は不確定要素があまりに多い。補強がうまく進まなければ、リバプールが南野を呼び戻す可能性も十分ある。

 ただし、ひとつだけ確かなのは、来シーズンは南野にとって重要なターニングポイントになること。どこでプレーしようとも、今シーズン以上に奮起と結果が必要になるのは間違いない。

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