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韓国エース「日本は100年経っても韓国に勝てない」から30年…日本は“永遠のライバル”とどう戦ってきたか?
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJIJI PRESS
posted2021/03/25 11:01
0-1で負けた1991年7月の日韓サッカー定期戦。試合後、ラモス瑠偉は「10年経っても勝てないよ」と首を傾げた
近年は劣勢気味 だからこそ「負けるわけにはいかない」
ここ最近はベストメンバーでの対戦がないものの、劣勢を強いられている。森保一監督指揮下では、19年12月のE-1選手権で0対1の敗退を喫した。
異なるカテゴリーでも分が悪い。森保監督のもとで臨んだ18年9月のアジア大会では、決勝で延長負けしている。日本はU-21世代で韓国はU-23世代にオーバーエイジを加えていたが、国際大会で負けた事実は変わらない。19年6月のU-20W杯でも、決勝トーナメント1回戦で韓国に屈した。
フル代表の日韓戦の勝敗は、サッカー界全体に影響を及ぼす。オフトのチームが韓国に勝つことで、カズこと三浦知良らに続くアトランタ五輪世代が「韓国にも勝てるんだ」との思いを芽吹かせていった。昭和の時代に巣くった韓国への苦手意識が、そうやって払しょくされていったのである。
令和2度目となる日韓戦は、22年のカタールW杯を目ざすチームだけでなく、26年や30年のW杯を視野に入れる世代へ向けた戦いでもある。フル代表が韓国から奪う勝利は、すべての世代の代表チームの希望となる。韓国撃破の連鎖をここから作り出すためにも、負けるわけにはいかないのだ。