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「メッシがパリに来るのは実現可能」レオナルドSDが自信たっぷりに描くPSG最強化構想
posted2021/03/14 17:03
text by
パスカル・フェレPascal Ferre
photograph by
L’Équipe
パスカル・フェレ編集局長によるレオナルドインタビューの後編である。
話題はマウリシオ・ポチェッティーノの監督就任からネイマール、キリアン・ムバッペというふたりのスーパースターの現状とこれから。さらにはリオネル・メッシ入団の可能性へと移っていく。メッシに関してレオナルドはお茶を濁しているが、この記事掲載の3週間後に発売された2月9日発売号では、パリ・サンジェルマンのユニフォームを着たメッシの合成写真を表紙に使用して、バルセロナから抗議を受けている。水面下では様々な動きがすでに始まっているのだろう。(全2回の2回目/#1から続く・肩書などは掲載当時のままです)
(田村修一)
ポチェッティーノはPSGのアイデンティティを提示してくれる
――ポチェッティーノに話を戻すと、彼がただひとりの監督候補者でしたか?
レオナルド そうではないが、彼の名前と経歴はすぐに浮かびあがった。
――以前、「PSGはプレーのアイデンティティを探究している」と言っていましたが……。
レオナルド ピッチ上でひとつのスタイルを提示するのはとても大事なことで、PSGは独自のアイデンティティを持つべきだ。数週間でできることではなく、完成までに何年もかかる。ポチェッティーノはクラブのDNAに即した形で、継続的にそれを提示してくれると思っている。
ある監督は屈強で敢闘精神に溢れた選手による好戦的なスタイルを好み、別の監督は長い時間をかけてプレーを構築する。パリは光に溢れた街だ。だからプレースタイルも美しさや輝かしさ、きらめき、スペクタクルに溢れたものを追求するべきだ。アグレッシブさと美しさは両立しうる。ずる賢さや思い上がりがあってはならないが、美しいスタイルとは、何よりも勝利をもたらすスタイルでもある。いくら美しくとも、何も勝ち取れないのでは意味がない。違うかい?。
――PSGの監督である以上、スター選手の扱い方も重要ではないですか?
レオナルド その点に関してはほとんど話が出なかった。僕はこのグループを率いるのが難しいとはまったく思っていない。選手個々のパーソナリティはもちろん異なるが、尊重すべき方向性は明らかで、グループのなかに大きな違いはない。そうした団結力、グループのまとまりがなければ、CL決勝にはたどり着けない。もちろんグループ崩壊の危機も幾度となくあった。だが選手たちは結束を保ち続ける術を知っていたから、常にいい方向に維持していくことができた。