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「メッシがパリに来るのは実現可能」レオナルドSDが自信たっぷりに描くPSG最強化構想
text by
パスカル・フェレPascal Ferre
photograph byL’Équipe
posted2021/03/14 17:03
就任2戦目で初勝利を挙げたポチェッティーノ監督。PSGは現役時代3シーズンプレーした古巣にあたる
――さまざまな派手なエピソード――とりわけ2019年夏のネイマールというスター選手のエピソード(移籍騒動)は、それとは正反対に見えます。
レオナルド すべてを混同してはならない。僕が語ったのは結束についてだ。それからこれは率直な思いだが、「スター」という言葉をサッカーで使うのは好きじゃない。とても嫌な気分になる。彼らは素晴らしい選手であってスターではない。スターは歌手や俳優のための言葉で、サッカー選手には当てはまらない。選手はスターになるためにサッカーをやってはいない。
――つまりネイマールもスターではないと。
レオナルド ネイ(ネイマールの愛称)はまず何よりもとてもいい奴で、思いやりに溢れている。僕がPSGで職に就いて以降、彼は何の足踏みもしていない。知り合ったのはPSGからで、それ以前の彼は知らない。今は互いをよく理解しているが、彼は自分からスターになろうとしていない。彼が他の選手たちとは異なっているからといって、スターと見なしているわけでもない。
ムバッペもまた他の選手とは異なっていて、驚異的な才能を与えられている。そしてネイと同様に、偉大な選手になることを期待されながら育った。だが天賦の才は状況を複雑にする。とりわけ彼らのように、喜びを感じながらサッカーをプレーし、タイトル獲得を目指している者たちにとってはね。
彼らのピッチ上の扱いを見るにつけ、思いを遂げるのは簡単ではないことがわかる。僕はレフリーが彼らを特別扱いすることを求めているわけじゃない。酷いタックルを受けて足首をボールのように腫らしながらロッカールームに戻る姿を見たくないだけで、だからこそルールを厳格に適用して欲しい。ああ、たしかに彼らは挑発する。だが、それがどうした。サッカーでは禁止されていないだろう?
成熟期にあるネイマール
――しかし彼らがSNSに費やしている時間と、必ずしもサッカー選手としての立場からではなくコメントを書き込んでいる状況を鑑みたとき、それでも不平を述べる必要がありますか?
レオナルド たしかにそうだ。残念ながら僕らの世代は、若い世代が多大な時間を割いているSNSには疎い。だが、ネイは成長の過程にあり、自分を変え成熟しようとしている。22歳なら許されることでも、28歳の今は許されないことも分かっている。彼はキャリアの次の局面――全精力を傾けて勝たねばならない局面を迎えている。また以前に比べ、ずっと思慮深くなった。
――ネイマール−ムバッペは、どちらも2022年にクラブとの契約を終えます。PSGは延長を望んでいますが、どうやって彼らを説得しますか?