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【祝26歳】南野拓実、リバプールで“脱・便利な控え”へのヒント… 岡崎慎司はどうレスターで序列を上げたか
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byGetty Images
posted2021/01/17 11:00
クラブの規模感は違うとはいえ、南野拓実(左)は岡崎慎司のように“自分らしい役割”を見出すことで、リバプールでの立ち位置を築きたい
では、代えの利かない選手になるのはどうすればいいのか──。岡崎は攻撃面での危険なプレー、例えば、敵を背負った状態から強引に前を向くターンの練習を重ね、実戦でトライを続けた。
また、ドイツのブンデスリーガに比べ、プレミアリーグの当たりの激しさは桁違いだったという。対処できるようにと、体のキレを失わないようにしつつ、上半身を中心に肉体改造を行った。
その結果が、「奇跡のリーグ優勝」であり「CL準々決勝進出」だった。
クロップは「タキのカウンタープレス」を買っている
振り返ると、ザルツブルク在籍時代の南野も、決して順風満帆ではなかった。特に3年目の16-17シーズンはベンチを温める試合もあり、絶対的な立ち位置を築けなかった。だが、最終的にレギュラーの座を奪い、後のリバプールへの移籍につなげた。
これまでのところクロップ監督は、「タキ(南野)のカウンタープレスが素晴らしかった」「守備のリズムを作ってくれた」と語っているように、前線や中盤で守備のインテンシティが必要になった際に、南野を起用する傾向が強い。一方で追いかける展開になると、南野を差し置いて、他のアタッカーが真っ先に起用されている。そう考えると、得意のターンや積極的なプレーを増やし、攻撃面でのアピールを大きくしていきたい。
「チームでやっている以上、常にベストなものを目指す必要がある。僕の解釈だと、その答えはやっぱり結果なので」
以前、南野は囲み取材でそう語っていた。結果を出すためには、ピッチに立たないことには始まらない。そのためには何が必要か。
16日で26歳になった南野の挑戦は、これからも続いていく。
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