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根尾昂にトーチュウが狂喜乱舞し、
金本監督辞任にデイリーは激怒した。 

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プチ鹿島

プチ鹿島Petit Kashima

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photograph byHideki Sugiyama

posted2018/11/01 07:00

根尾昂にトーチュウが狂喜乱舞し、金本監督辞任にデイリーは激怒した。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

中日がくじ引きを制して交渉権を手にした根尾昂は、すでにしてただの選手以上の存在だ。

「誰が監督やっても一緒です」

「あの挨拶は1年間応援してくれた虎党に感謝の気持ちを表すもの。あんな雨の中で最終戦を観戦してくれた虎党に、感謝と巻き返しの誓いを……てか、何だよあれ?」

 筆者の松下氏は、

「もう監督が不憫で……。あんなんじゃ誰が監督やっても一緒です」

 と球団社長に訴えたという。コラムの最後は、

「アニキが去った今、猛虎は噛み締めねばならない。選手の罪を。そしてそれを看過した、阪神球団の罪を――。」

 推し球団があるスポーツ新聞の名物コラムは「喜怒哀楽」が詰まっているから読みごたえがある。なんなら、勝った日よりも負けた日のほうが面白い。だからファンは毎日買うのだろう。そして選手も奮起するのだろう。

 今回は、根尾に対する執念とチームの将来への決意を隠さずに出したトーチュウと、阪神に対しての喜怒哀楽を爆発させたデイリーのコラムを振り返ってみた。読者の心も動かした、と思う。

 以上、10月のスポーツ新聞時評でした。

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