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W杯中、仏代表がホテルで大騒動!
超一流シェフに抱腹絶倒記者会見も。
text by
フランソワ・ベルドネFrancois Verdenet
photograph byPierre Lahalle
posted2018/07/31 07:30
連日フランスメディアを賑わせた、フランス代表チームの記者会見風景。コメディアンばりに面白い選手も!
「チームにポジティブな波を送りたいんだ」
マテュイディはロシアW杯に臨むにあたって、常々こう述べていた。「チームにポジティブな波を送りたいんだ」と。
ベンジャミン・パバールが《ジェフ・トゥシュ》(フランスのコメディ映画シリーズの登場人物。金持ちの田舎者家族が繰り広げるドタバタ劇で、パバールはその髪型と訛りが似ていることから揶揄され、このニックネームがつけられた。ただしパバールは“ジェフ・トゥシュ”と呼ばれることを嫌がり、彼の会見でその質問が出た際には険悪な雰囲気となった)と呼ばれることについて、マテュイディは「僕らふたりだけがリールでプレーしたことがあるから」(リールでのプレーは実際はパバールだけなのだが)自分には彼をそう呼ぶ資格があると堂々と答えたほどだ。
「その共通点があるから僕らは親しくなった。それに彼のボールタッチ(スペルは異なるが“トゥシュ”はフランス語で“タッチ”の意味)は素晴らしいしね」
マテュイディへの質疑応答が進む中、舞台の袖に隠れていたラミがしばしば登場しては記者たちの笑いを誘う。ある記者がマテュイディに、デシャンに関してラミと同じ質問をすると、マテュイディに代わってラミがこう答えたのだった。
「君らは本当に聞くことがないんだなあ」
デシャン監督に渡された特別な贈り物。
ウルグアイとの準々決勝を2日後に控えた朝食の席で、デシャンはあるプレゼントを贈られ胸がいっぱいになった。
その贈り物とは、アルゼンチン戦で彼が達成した代表監督としての80試合出場(フランス記録更新)を記念して、デシャンの名をプリントした背番号80のフランス代表ユニフォームだった。
そこには選手とスタッフ全員のサインが添えられていた。マルセイユ時代から8年間彼のアシスタントコーチを務めるギィ・ステファンの発案で、スタンディングオベーションのなか、満面の笑みを浮かべながらデシャンはプレゼントを受け取ったのだった。