月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
プチ鹿島、12月のスポーツ新聞を切る!
プロ野球契約更改のドラマを味わう。
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2015/12/28 11:00
ユニクロから山盛りの商品を贈呈されて満面の笑みの西武ライオンズ・高橋朋己。
選手のフットワークも凄いがユニクロも凄い。
最後のノミネートはこれ。
『高橋朋 爆買い宣言』 (スポニチ・12月4日)
西武・高橋朋己投手が増額した2300万円の使い道を問われると「ユニクロで服買います。たくさん買えますね」と「爆買い」宣言したのだ。高橋はユニクロ好きで同店巡りをするのが日課だという。「今はダウンコートが欲しい」と明かしたところ、『人気の「ウルトラライトダウン(6990円+消費税)」であれば昇給分で約3000着購入することができる。』と勝手にスポニチが計算してくれた。
「品質が良いですし、長持ちする。僕もそういう投手になりたい」。ああ、ユニクロが聞いたら泣いて喜びそうなセリフ。
と思っていたら数日後にこんな記事が。
『高橋朋、ユニクロ“爆買い”宣言で贈呈式オファー届く』(スポーツ報知・12月8日)
《西武の高橋朋己投手(27)が、衣料チェーン「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングから“コラボ”を打診されたことが7日、分かった。契約更改での“爆買い”宣言を受け、同社から贈呈式のオファーが届いた。》
《贈呈式は年内を軸に調整中。チームカラーのレジェンドブルーに近い色を中心に、大ヒット中のウルトラダウンなどが贈られる。》
《深い深い愛に同社担当者は感激。「ぜひ今後ともご愛用いただきたい」と、この日までに球団に贈呈式の打診を行った。》
素晴らしい展開ではないか。すぐさま動くユニクロのフットワークの軽さにも感心してしまった。というわけでプロ野球契約更改珍プレー好プレーは西武の高橋朋己の記事に決定!
先輩監督から次々と高橋由伸にアドバイスが……。
それではあの新監督に関する記事を紹介しよう。巨人の新監督に就任した高橋由伸だ。先輩監督たちからのアドバイスが次々に由伸に“襲い掛かる”シーズンオフなのである。
『巨人・由伸監督、仙さんからダメ出し…「選手の話を聞いてとかってやると失敗します」』(デイリースポーツ 12月7日)
六大学野球90周年記念祝賀会でのこと。星野仙一と高橋由伸がトークショーをおこなった。
由伸監督が「何でもかんでも押しつけられる時代じゃない。意思を尊重しながら個性を出すのが今の選手に合っていると思う」と持論を述べると星野氏は、
《「個性を尊重して選手の話を聞いてとかってやると失敗します」とチクリ。大御所からの指摘に、由伸監督は思わず苦笑いを浮かべた。》