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連覇を目指す名古屋が依然優勢か?
2011年のJリーグ、開幕プレビュー。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byTakuya Sugiyama
posted2011/02/28 10:30
監督就任3年目にして優勝を果たした昨季。最優秀監督賞を受賞したが、選手時代の最優秀選手賞(1995年)の両方を受賞したのはストイコビッチだけである
ベテラン頼みのG大阪は総合力で名古屋、鹿島に劣る。
ここで、2011年Jリーグの順位予想を考えてみたい。
【1】 鹿島アントラーズ (4)
【2】 名古屋グランパス (1)
【3】 ガンバ大阪 (2)
【4】 サンフレッチェ広島 (7)
【5】 セレッソ大阪 (3)
【6】 川崎フロンターレ (5)
【7】 大宮アルディージャ (12)
【8】 浦和レッズ (10)
【9】 柏レイソル (J2・1)
【10】 清水エスパルス (6)
【11】 ベガルタ仙台 (14)
【12】 ヴィッセル神戸 (15)
【13】 横浜F・マリノス (8)
【14】 ジュビロ磐田 (11)
【15】 アルビレックス新潟 (9)
【16】 モンテディオ山形 (13)
【17】 ヴァンフォーレ甲府 (J2・2)
【18】 アビスパ福岡 (J2・3) ※ ( )内は昨季の順位
昨年、無冠に終わったガンバ大阪は、選手層が薄く、ベテランの負担が大きい。すでに橋本英郎が怪我で半年離脱予定で、さらに怪我人が出た場合、ガンバの肝である中盤の構成力がガタ落ちする可能性も。レギュラーとサブの戦力格差も解消されておらず、総合力では名古屋、鹿島と差がある。
広島は、日本代表の李忠成を始め、攻撃陣は非常に活きがいい。問題は、リベロ。ストヤノフが抜けた後、中島浩司が1年間、ミスなく、怪我なくやれるかどうか。槙野智章が抜け、新たに水本裕貴が入った最終ラインの守備連携も課題になる。
セレッソ大阪は、香川真司、家長昭博、アドリアーノが抜けた攻撃の穴をどれだけ埋められるか。また、選手層は厚くないだけにACLの負担がどう響くか。未知の戦いでのクルピ監督の手腕が問われる。
相馬直樹新監督のもと新スタートを切る川崎が化けるか?
川崎は、相馬直樹が新監督に就任し、ジュニーニョ以外のブラジル人も抜け、本当の新スタートになる。従来の勝ち切れないチーム体質を変え、1-0でも勝てるチームに生まれ変われれば、優勝争いに加わることは十分、可能だろう。
浦和は、ペトロビッチ新監督が就任したが、未知数な部分が多い。ややダブつき気味の攻撃陣をメンタル的にフォローし、開幕から波に乗れば優勝争いにも絡んで来そうだ。
清水は、昨年のスタメン7名を含む、13名が退団し、まったく別のチームに変わった。上位進出には小野伸二、高原直泰ら黄金世代の頑張りが不可欠だが、ゴトビ新監督の元、新メンバーでチームがまとまるまで少し時間がかかりそうだ。
昨シーズン、奇跡の残留を果たした神戸。第28節のガンバ戦以降は最終節まで4勝3分けと負け知らずだった。あのシンプルで攻撃的なサッカーを今季も継続できるかどうか。
横浜F・マリノスは、松田直樹らベテランや山瀬功治ら中堅の選手が大量に退団し、若手主体にシフトチェンジした。骨太な選手が抜け、チームは過渡期なだけに、今年は試練の1年になりそうだ。