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「初年度でニューイヤー駅伝出場→最下位」も…“山の神”神野大地監督と箱根駅伝未経験ルーキーの1年間「神野さんは先輩以上、監督未満の近さ」
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佐藤俊Shun Sato
photograph byIchisei Hiramatsu
posted2026/01/02 11:05
MABPマーヴェリックで実業団1年目にしてニューイヤー駅伝出場を果たした山平怜生。神野大地監督との1年間を語った
「練習が自分に合っているというのもありますが、大学の時よりもプレッシャーがなくなってメンタルに余裕ができたのが大きいですね。大学の時って、箱根駅伝が大きいじゃないですか。そこに向かって日々結果を出さないといけないという周囲からのプレッシャーがすごくて、毎回メンバーに入るぐらいに上げていかないとダメだよって感じだったんです。
今はそれがなくなって、自分のペースで余裕を持って走れるようになりました。大学時代、僕はけっこう体調不良になることがあったんです。食事もそうですが、睡眠も毎日5時起きで足りていなかったんだと思うんですが、今は夜もよく眠れますし、体調がいいのも、結果が出た要因かなと思います」
東日本実業団駅伝でアンカーの中川がゴールした時、誰よりも喜ぶ神野監督の姿が見えた。ニューイヤー駅伝でも20位以内という目標をクリアして、神野を喜ばせたいと山平は思っている。
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「ニューイヤーでは3区を走ります。そこはけっこう速くて強い選手が集まるスピード区間なので、自分には合っていると思います。ベストメンバーでは戦えないですが、1年目で出場するというところですごく注目もされているので、目標順位をクリアしてMABPで盛り上げていきたいですね」
本番のレースは最下位に終わったが
実際のレースでは、山平は3区40位。2日前に発熱した影響で自分の力を発揮できずに終わった。チームのために出場したが、病み上がりでエース級の選手たちとまともに戦えるわけがなく、「体が全く動かなかった」と語る表情は痛々しかった。
レース後、最下位の結果を受けて神野はファンの前で報告をしていた。ここまで神野を見てきて、山平は“監督”に何を感じたのだろうか。
「神野さんは、熱い人です。駅伝の前とか、僕ら以上に熱くなってやる気がある、ぐらいな感じなんです。その一方で冷静に選手一人一人のことを見ている。そこに安心感があります。
でも、一番はコミュニケーションが取れるところですね。すごく話しかけやすいですし、そういうムードを作ってくれるんです。神野さんは高校や大学の監督と違って、年齢的に若いですし、僕らに近いのも大きいですね。でも、先輩とかの感覚じゃないんです。先輩以上監督未満みたいな存在です(笑)」
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