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青学大・原晋監督“じつはキーマン欠場の緊急事態”だった…大逆転優勝ウラ側「中央大に負けるかも」胃腸炎で急遽決定の1区16位も…黒田朝日の衝撃
posted2026/01/02 17:55
往路で大逆転優勝を果たした青学大。じつは原晋監督が「往路のキーマン」と語っていたランナーが欠場していた
text by

別府響Hibiki Beppu
photograph by
Nanae Suzuki
「みんながみんな素晴らしい走りをすれば監督は要りません! デコボコ駅伝だけど、悪かったものを全員で取り返す走りをしてくれた」
芦ノ湖で3年連続となる往路優勝のインタビューを受けながら、青学大の原晋監督はそう正直な胸中を吐露した。
“シン・山の神”黒田朝日(4年)を5区に起用し、実に4区終了時点で先頭と3分20秒以上あった差をひっくり返してみせた。だが指揮官が「デコボコ駅伝」と振り返ったように、特に序盤は「箱根の絶対王者」らしからぬ苦戦も強いられた。
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注目されていた1区「中央大は誰を置く?」
12月29日の区間エントリー時点でキャスティングボートを握っていたのは、中大の藤原正和監督だったように思う。
「1区・吉居駿恭(4年)起用はあるのか――?」
昨年、大逃げの区間賞で中大に流れを呼び込んだエースを、今年も1区に使うのか。レース前に優勝候補と言われていた青学大、駒大、国学院大らのライバルにとっては、それが大きな懸念だったはずだ。
昨年は、優勝候補校からすれば吉居を逃がしてもどこかの区間で中大に追いつける算段が強かった。だが、今年は1万mの平均タイムでトップを誇るほどの層の厚さに成長した中大の独走を許すわけにはいかない。1区に吉居が来るなら、ハイペースは避けられない。そうなったら付いていくしかない。ならば、それなりに力のあるランナーを置く必要がある。
一方で、もし吉居を起用してこないのならば――1区はおそらく前を引っ張る選手がおらず、スローペースになる。そうなれば集団で力を溜めて、スパート勝負で先頭と秒差でつなげれば良い。仮にエース格の選手でなくとも集団走の上手い選手を置けば、駒を後ろに残すことができる。特に5区に黒田という大駒を置く予定だった青学大は、多少の遅れならばそこで取り返せる。それぞれの指揮官の胸中には、そんな葛藤があったはずだ。


