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「むしろ清々しい負けです」神野大地監督の新チーム始動、ニューイヤー駅伝出場と最下位、病との闘い…激動の1年に「今は充実している」
posted2026/01/02 11:09
初挑戦のニューイヤー駅伝は最下位に終わったが、新チームMABPマーヴェリックの挑戦はこれからだ。左から山平怜生、神野大地監督、中川雄太
text by

佐藤俊Shun Sato
photograph by
Ichisei Hiramatsu
MABP(M&Aベストパートナーズ)マーヴェリックの現場スタッフは、神野大地監督、近藤秀一コーチを始め、中野ジェームズ修一トレーナー以外は、皆20代から30代前半の若さだ。それゆえコミュニケーションはお互いに遠慮せず、その場、その場で密に取れる。
監督やコーチの間に垣根がなく、自由に意見を言える環境は、簡単に作れそうでいて、それほど容易ではない。MABPに限って言えば、その環境作りが実現できているのは、神野の性格に因るところが大きい。
神野さんはほとんど怒らない?
選手からは「神野さんは、優しい」「ほとんど怒らない」という声が多い。
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「まったく怒らないことはなくて、たまに、ですね。毎日怒っている監督のいる練習に行くのって、嫌じゃないですか。だから、練習の時に怒ることはほぼないですけど」
チーム始動以来、神野が本気で怒ったのは、本人曰く一度だけだという。
夏に一時、解散期間があった。次に集まる夏合宿からは、中野が作った準備体操をやるので、説明動画を配布して「覚えてきてほしい」と伝えた。だが夏合宿の初日、誰もそれを覚えてきていなかった。そこで2日目の午前中に、神野があらためて動きを教えた。
だが3日目も、半数以上の選手ができていなかった。反復してやったのかと聞くと「やっていませんでした」と選手が答えた。その時、はじめて怒気を含んだ声で、「やろうといったことだけはやろう」と叱った。
「みんなで動いている時って、時間を共有しているわけじゃないですか。人の時間を使っている中、何かを忘れたり、覚えてこないとか、適当なことをするとみんなの時間が無駄になってしまう。みんながそこに合わせて時間を使っているということの理解が欠如しているので、そこは正していかないといけないと思ったんです」

