「内容もひどくない」なぜカーショウ37歳は“速球145キロ未満”に衰えてもドジャースの窮地を救ったか…引退に涙フリーマン「それでも史上最高だ」 

「シーズンに入る時点で、こうなるとわかってた気がする。ただ、気持ちが変わるかもしれないから黙っておきたかったんだ」とカーショウは語った。

「だけどシーズンを通して健康でいられたこと、マウンドに上がって投げられることにすごく感謝できて、今がいい潮時だって自然と思えた。本当にそうなんだ。今年は最高だった。すごく楽しい時間だったよ」

内容もひどくない…すごく特別だったよ

「自分のタイミングでやめるというのは変な言い方」だとカーショウは語るが、それこそまさにこの2025シーズンがサイ・ヤング賞を3度受賞した元MVP投手に与えたものだった。

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「こんな機会に恵まれる人間は多くはない」とカーショウは言う。

「ちゃんと投げられて、内容もひどくない……すごく特別だったよ」

　もちろんカーショウは、メジャーリーガーとしての最後のシーズンで、「ひどくない」以上の投球をしている。本拠地では突然の現役最終登板（レギュラーシーズン）となった金曜日までに、10勝2敗、防御率3.53で、勝利数はチーム2位、投球回数は3位を記録していた。

速球の平均145キロ未満でも…「史上最高の投手だよ」

　シーズンオフに足と膝を手術し、開幕から1か月半出遅れたことなど問題じゃなかった。速球の平均速度が90マイル（145キロ）に届かないこともたいしたことではない。

　メジャー18年目の今年、カーショウは「老獪さとハートだけ」で成功を収めているとデーブ・ロバーツ監督は言う。ベテランの知恵を総動員し、トレードマークである速球、カーブ、スライダーのコンビネーションに加え、球速に変化をつけるために最近組み入れたスプリットを駆使し、相手打線を攻略してきた。

「一塁に来た打者はみんな『スライダーが見えない』と言う。かと思えば、彼は71、2マイル（115キロ前後）のカーブも投げ込んでくる」と一塁手フレディ・フリーマンは語る。「昔、僕が対戦したとき（全盛期）のような時速94、5マイル（約151～153キロ）はもう投げないとわかってる。それでも彼は投球術を知り抜いてるんだ。史上最高の投手だよ」

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