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「ベッツは過小評価された」「あれだけ苦しんだロウキが」不調でもドジャース有能編成、マンシーが擁護…LA紙ズバリ「結束は陳腐な美談ではない」
posted2025/12/22 06:03
ポストシーズンでの佐々木朗希とベッツ。レギュラーシーズンは苦しんだが、ドジャースの仲間は彼らをフォローした
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ジャック・ハリスJack Harris
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Imagn/REUTERS/AFLO
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遊撃ベッツは過小評価されている
文化やチームの結束といったものは、ワールドシリーズ制覇の後に、なにかと持ち出される陳腐な美談かもしれない。しかし、今年ドジャースが連覇を果たすまでのプロセスには、確かにそれが存在していた。
今年のポストシーズンで迎えた、最初の大きな転機を振り返ってみよう。ナ・リーグ地区シリーズ第2戦、9回のバント処理で実行された、あの象徴的な「ホイール・プレー」だ。
この作戦を提案し、実行したのはムーキー・ベッツ。本来はゴールドグラブ級の右翼手として5年前に年俸3億6500万ドルという巨額契約をドジャースと結んだ選手だが、今季はチーム事情からショートに本格転向し、ついにはゴールドグラブ賞の最終候補にまで名を連ねた。
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今ベッツがドジャースでプレーする理由は、その報酬と無関係ではないだろう。しかし、その瞬間を可能にしたのは、日々ひたむきに内野ノックを繰り返し、シーズン序盤の苦しみを糧に成長してきた彼の努力にほかならない。
「彼があれほど高いレベルでショートを守っていることは、過小評価されている」と、アンドリュー・フリードマン編成本部長は語った。
「どれほど大変なことか、あまりわかってもらえていないように思う」
「あれだけ苦しんだロウキが」マンシー語る
ナ・リーグ地区シリーズを勝ち抜くには、思いがけない新たな役割を担ったもう1人のスター選手の活躍も欠かせなかった。
昨オフ、日本の注目ルーキー、佐々木朗希がドジャースと契約したとき、チームが有望な選手を囲い込みすぎているのではという外部の懸念がさらに高まった。佐々木は、先発ではなかなか結果を残せず、肩の故障でシーズンの大半を欠場。そしてプレーオフを前に、リリーフに転向するかどうか、決断を迫られた。

