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「直近1敗2分、W杯なら敗退だ。しかし」日本代表vsブラジル…トルシエ元監督がズバリ展望「未熟でナイーブなまま」U-20W杯敗退には苦言 

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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photograph byKiichi Matsumoto/JMPA

posted2025/10/14 17:19

「直近1敗2分、W杯なら敗退だ。しかし」日本代表vsブラジル…トルシエ元監督がズバリ展望「未熟でナイーブなまま」U-20W杯敗退には苦言<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

2022年に行われたブラジル戦は0-1に終わった。3年を経ての再戦で、日本代表はどこまで肉薄できるか

「もう少し成熟していたら、もっと冷静に判断が出来ていただろう。あそこまで速くゴールに到達する必要はない。そこのバランスをどう取っていくかが、最大限の効率を日本が得るための課題になるのだろう。私もとても残念だ。フランス戦は日本が勝つべき試合だったからだ。フランスの勝利は、幸運以外の何物でもなかった。サッカーはしばしば残酷でもある。フランスが獲得したPKは、さまざまなディテールが積み重なった結果の出来事だった。

 日本が抱いたフラストレーションは、どちらかと言えばポジティブなもので、私は2018年W杯ラウンド16の日本対ベルギー戦を思い起こした。あの試合の教訓を十分に消化できずに、日本はまだナイーブなままだったということだ。そこを克服してこそ進歩できるのに、同じように敗れたのはちょっと残念なことだ」

――個のクオリティでは、若い世代は進化したと思いますか?

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「私の時代と比べると、より完成されているように感じる。だが私の時代の選手たちの方が、コレクティブにボールを動かすテンポではより成熟していた。

 今日のサッカーは攻撃のトランジションがとても重要で、高めるにはプレーを予測する必要がある。今はそれをコレクティブに実践しているが、私の時代は個のクオリティが違いを作り出していた。

 ひとつの試合の中ではプレーの激しい時間もあれば、ペースダウンする時間も、プレーを加速化させねばならない時間もある。ときに主導権を握り、ときに忍耐強く守る。ところが日本は常に激しく、それがプレーをダイナミックにしているが、ロジカルに考えればときにテンポを緩めねばならない。日本はそこが単調で、フランスとの違いだった。フランスは個人がテンポを変えて、プレーの選択も危険なものが多かった。それに比べると日本のプレーは予測しやすく、その部分で日本はさらに進化していかねばならない」

リュウノスケの良さを再認識したが

――日本で気になった選手はいましたか?

「佐藤龍之介の良さを再認識した。彼は本当に素晴らしい。その攻撃は衝撃的で、縦の動きに秀でている。確固としたキャラクターをピッチ上で示し両足の技術も優れている。自らパスも出すし味方のパスも要求する。

 だが、その佐藤ですら、延長後半はシュートを枠から外し未熟さを露呈した。彼だけに限らない、日本の選手全般に言えることだ。成熟していれば、動作はより的確で効率的になる。しかし日本は、あれだけのエネルギーを費やしながら、ほとんど成功することがなかった。

 ただ悲観することはない。繰り返すが、日本のインテンシティは高く、プレーは組織的で規律に溢れていた。あとはそれをどう効率に繋げていくか。そこにこそ次へと繋がる日本の次への進歩がある」

――そうなのでしょうね。メルシー、フィリップ。〈第1回からつづく〉

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