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「MVP争いは大谷より“カブス選手”が優位」「誰もオオタニに勝てない」割れた大谷翔平のMVP予想…米国選手・記者に聞く「大谷翔平の今シーズン評価」 

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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photograph byNanae Suzuki

posted2025/08/10 06:00

「MVP争いは大谷より“カブス選手”が優位」「誰もオオタニに勝てない」割れた大谷翔平のMVP予想…米国選手・記者に聞く「大谷翔平の今シーズン評価」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

大谷翔平にとって3年連続4度目となるMVP獲得はあるか? アメリカで記者・選手に聞いた

 ニューヨーク・ニューズデー紙のデービッド・レノン記者に聞いてみた。同記者は地元のヤンキース、メッツだけでなく幅広くMLBをカバーするベテランだ。

「二刀流は確かにすごい。だが今季はどうかな。3年連続4度目のMVPは難しいのではないかという気がする。今季は投手としての体力を温存するためにあまり走らなくなったし、打撃成績も全体的にはやはり昨季より落ちている。投手に復帰したといってもまだリハビリ途上という感じで、投げるイニングを少しずつ増やしている段階だ」

 大谷とMVPを争うライバルに名が挙がっているのは、「30本塁打、30盗塁」達成が目前のPCAことカブスのピート・クローアームストロング外野手。そして大谷と本塁打王争いのデッドヒートを繰り広げているフィリーズの指名打者カイル・シュワバーだ。レノン記者は続けた。

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「MVP争いはオオタニよりPCAの方が優位だと思う。彼の守備力は素晴らしく、守備だけでチームへの貢献度はメジャートップクラスだ。ただオオタニが残りのシーズンで投手として圧倒的な力を示せば、チャンスは上がると思う。ここまでの投手復帰プロセスがスロー過ぎるという声もあるが、ドジャースは常に投手を慎重に扱う球団で、投手がケガをするとじっくりリハビリさせるし、ポストシーズンに活躍してくれればそれでいいという方針なので仕方がない。シーズン終盤で投手として完全復活を遂げ、圧倒的なところを示せるかどうかだね」

MVP条件は二刀流の完全復活か

 大谷の圧倒的な実力は、今季8度目の登板となった8月6日のカージナルス戦でその片りんが見えた。投打二刀流で出場して今季最長の4回まで投げ2安打1失点、無四球8奪三振と好投し、54球中6球は100.0マイル超えとストレートに威力があった。そして登板したその試合で逆転39号2ラン本塁打を放ってメジャー通算1000安打を達成する打撃の破壊力も合わせて披露し、これがまさに二刀流ユニコーンのすごさなのだと改めて印象づけていた。

「誰もショウヘイ・オオタニを負かすことなんてできない、と僕は思う。彼が投打の二刀流でその能力を発揮すれば、誰もかなわない」

 こう語ったのは、MLB公式サイトのブライアン・ホーク記者だ。米メディアでは、現時点での大谷については意見が分かれた。残りのシーズンで完璧な二刀流復活を遂げられるかどうかが、最終的な今季の評価に影響を与えそうだ。

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