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渋野日向子「ご飯行こうよ~アハハ」米女子ゴルフ日本勢躍進のウラに“メンター渋野”の存在? アメリカ人記者が絶賛「シブノの優勝が流れをつくった」
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南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2025/06/25 06:01
今年4月のシェブロン選手権で山下美夢有(右)と談笑する渋野日向子
「そういうタイプじゃないから」と最初は打診を断ったが、中学校で学級委員長、高校でゴルフ部の主将を務めてきた渋野は「そういう立場になっちゃったんだな」と覚悟を決め、役割を引き受けた。
ツアーが設けた3月のミーティングの中で渋野は「何かあったら聞いてね」と声掛けするなど、早速“メンター渋野”の効果を発揮。全米女子オープンでも感謝を述べていた竹田が「いつも、すごくたくさん話してくれますし、すごく面白い方なので、これからもたくさん話したいなと思います」と語れば、山下は「オフになんか食べに行こう!ハハハ」と、食事に誘われていると笑みを浮かべる。
「まだ経験が少ないので、成功体験みたいな話を聞いてみたい」と話す馬場に対しては「全然いつでも聞いてください」とウェルカムモード。オープンで気さくな渋野の姿勢は、厳しい環境に身を置く彼女たちにとって大きなプラス材料となっているのだろう。
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一方、渋野も多くの日本人選手がいることをポジティブに捉えている。
「日本人選手は話しかけやすい人が多いですからね。それこそ、かっちゃん(勝みなみ)も、(畑岡)奈紗ちゃんも、エッティ(古江彩佳)もいるし。(メンターじゃなくても)本当に頼りになる人がいっぱいいるから。ライバルだけど協力して、みたいな」
ライバルと馴れ合うことはない
今週はツアー唯一のペア戦「ダウ選手権」がミシガン州で開催される。外国人選手とタッグを組む日本勢もいるが、渋野と勝、山下と竹田、岩井姉妹は日本人コンビで優勝を目指す。
ゴルフは個人競技。ライバルと馴れ合うことはない。ただ、同じ痛みを分かち合える戦友でもある。切磋琢磨しあう日本勢がトロフィーを掲げる瞬間を、今シーズンはあと何回見られるだろうか。

