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「誰でもアメリカ行こうと思える時代」女子ゴルフ新常識…元“エリート”が痛感する“いまの子たち”との違い「米ツアーですぐ勝った若手」の共通点

posted2025/09/21 06:03

 
「誰でもアメリカ行こうと思える時代」女子ゴルフ新常識…元“エリート”が痛感する“いまの子たち”との違い「米ツアーですぐ勝った若手」の共通点<Number Web> photograph by Orlando Ramirez/Getty Images

今季からアメリカに主戦場を移した岩井明愛(右)と千怜。米女子ツアー初の“双子優勝”を達成した

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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過去最多の13名の日本人選手が参戦している米女子ゴルフ。ここまで日本勢があげた5勝は国別で見るとツアー最多。現地で取材を重ねた桂川記者は“切磋琢磨できる関係性”を躍進の理由に挙げたが、もう一つ、気になる傾向があるという。【NumberWebレポート全2回の後編/前編も公開中】

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 もう一歩、話を進めたい。「日本の女子プロの活躍」の響きは確かに心地いいが、冷静に眺めると、そう一括りにできないところがある。今季、優勝した5人の日本勢は4人がルーキーで、もうひとりは2年目の西郷真央。13人をリードするのは、キャリアが比較的浅い選手たちなのだ。

 ツアー2年目にして、彼女たちよりも年上(25歳)の吉田優利は、その現実を直視している。翌年の出場権をシーズン中に確保できなかったルーキーイヤーとは違い、今シーズンは着実にシードを手中に収めながらも、言葉には危機感がにじむ。

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 吉田は学生時代に日本女子アマチュア選手権で優勝し、日本ゴルフ協会(JGA)の選抜組織であるナショナルチームに同い年の古江彩佳、西村優菜らと在籍した。

「ナショナルチームのメンバーであれば、他の選手以上に国際経験も積めたし、自分は最先端のものを教育されていると感じていたんです。自分としてはそこに自信があって、“その差”でやってきたところがありました」

 プロ転向後は日本で国内メジャーを含む通算4勝。“プラチナ世代”の牽引役の一人を担ってきた。

 日本人選手は「スキル面の細かい情報を自分のものにするのが上手だと思う」からこそ、10代の頃からゴルフの新常識や最新理論へのアンテナを張り巡らした。エリート街道を歩むことこそが将来の海外での活躍を後押ししてくれると信じてやまなかった。

「でも最近は……ナショナルチームに入っていたかどうかは、あまり関係ないと思っていて。“いまの子”たちは、必ずしもそうでない選手もたくさんいる。そこの(世代間の)違いは最近、強く感じるようになりました」

【次ページ】 「私たちが受けてきた最先端のプログラムは…」

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