ゴルフPRESSBACK NUMBER
渋野日向子「ご飯行こうよ~アハハ」米女子ゴルフ日本勢躍進のウラに“メンター渋野”の存在? アメリカ人記者が絶賛「シブノの優勝が流れをつくった」
text by

南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2025/06/25 06:01
今年4月のシェブロン選手権で山下美夢有(右)と談笑する渋野日向子
渋野が感動したという“西村のバーディー”とは、西郷が制した「シェブロン選手権」での出来事だ。大会2日目、1ホールだけ残して日没順延となった西村は、翌日の1ホール目でバーディを取って見事、予選通過を決めた。
2023年からアメリカを主戦場にしてきた24歳の西村は、今季は序盤からショットの不調に苦しみ、来季のシード権を争う上で重要なCMEポイントランキングで135位(6月23日現在)に沈むなど厳しい戦いが続く。西村に渋野の言葉を伝えると目を輝かせた。
「めちゃくちゃ嬉しいです。想像でそういうことを言うのは失礼かもしれないけど、ひな姉も悩んでいる時があっただろうなと。そこから、あの大きな舞台(全米女子オープン)で良いプレーが出来たっていうのはひな姉の強さだなと思います。私もすごく刺激を受けています」
メンターに抜擢された“ひな姉”
ADVERTISEMENT
渋野自身、米ツアーの優勝は2019年全英女子オープン以来、遠ざかっている。優勝争いは何度か演じたものの、栄冠に手が届いていない。葛藤を続けながら模索する日々だが、そんな姿は後輩たちの支えにもなっている。
「ひな姉はすごく優しいので、よく食事に誘ってくれたりとかして。ゴルフの話はしないんですけど、一緒にリフレッシュしてくれるので。お世話になってる先輩です」(西村)
渋野の人柄を、米ツアーは見逃さなかった。
今シーズンの初め、ルーキー・ポッズ(Rookie PODS)のメンター役に渋野を抜擢した。
ルーキー・ポッズとは、10年以上前から始まった取り組みで、ツアー初参戦となるルーキーたちの悩みをベテラン選手に気軽に聞ける環境を整えることを目標としている。今季から複数の選手のたちに一人のメンターがつく形へと変化した。
「ルーキーとツアーメンバーになるまでの境遇が似ていたり、同じような興味や関心がありそうなベテラン選手に打診するようにしています。どういうふうに交流を深めるかはメンターの裁量に任せています。今年はシブノを含めて5名のメンターがいます」(米ツアー広報)
渋野は今季から米ツアーに本格参戦した山下、竹田、岩井姉妹、そして4月に20歳になったばかりの馬場咲希のメンターを務めている。


