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ゴルフ界期待の新星ツインズ・岩井姉妹が歩んだ“プロ合格”までの長い道のり…「おめでとうメールは100件ずつぐらい、全部返しました」
posted2021/07/01 06:00
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
Musashigaoka College
「『おめでとうメール』は、私も妹も、たぶん100件ずつくらい、いただきました。すぐに全部返しました」
超難関と言われる日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストに見事合格した18歳の注目の双子姉妹、岩井明愛(あきえ)と千怜(ちさと)は、合格した直後の臨場感を、そんなフレーズで表現してくれた。
100件超の祝福メールに即座に返信したことは、もちろん彼女たち自身の嬉しさの表れである。
だが、実を言えば、明愛と千怜は日ごろから、どんなに多忙であっても、メールやラインには必ず即座に返信している。
今年1月に2人を取材させてもらったときも、時間をもらったこちらがお礼のメールを送る前に、彼女たちの方から「取材ありがとうございました」という丁寧なメッセージがすぐに届き、こちらが慌ててしまった。
ジュニア時代、高校時代から将来性溢れる双子ゴルファーとして方々から熱い視線を向けられてきた2人だが、彼女たちは常に謙虚。そして、周囲への感謝の気持ちに溢れている。100件超の祝福メールに次々に返信したことは、合格した嬉しさとともに、支えてくれた人々への感謝の気持ちの表れでもあったのだろう。
ゴルフ界が期待を寄せるツインズ
二卵性の双子である岩井姉妹は、どちらも中高時代に数々のジュニアタイトル、アマチュアタイトルを獲得。プロの大会にもアマチュア選手として出場し、どちらもローアマに輝くなど数々の好成績を積み上げてきた。
今年3月に埼玉栄高校を卒業し、4月からは同じ県内にある武蔵丘短期大学に進学。進路がそう定まるまでの途上では、コロナ禍の影響を受け、人生のプラン変更を余儀なくされた。高校3年生の秋に受けるはずだったプロテストがコロナ禍で2021年へ延期されたことは、想定外の出来事だったのだ。
しかし2人は、すべてを前向きに捉え、高校卒業と大学進学という人生の節目と同時進行で、プロテストという難関に挑む多忙な道を迷うことなく突き進んだ。