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久保建英移籍の障壁は“100億円高すぎ違約金”スペイン番記者がズバリ「リバプールは優先順位ダウン」「代理人変更…菅原由勢と同会社に」
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ホルヘ・カストロ・ピコンJorge Castro Picon / Relevo
photograph byDaisuke Nakashima
posted2025/06/11 11:07
レアル・ソシエダでの3シーズン目を終えた久保建英。彼に待つ未来は残留か、それとも?
過去には久保を連れ戻そうとした時期もあったが、それも純粋な戦力としてというよりも、その後に別のクラブへ売却する利益を見込んだものだった。
高額の違約金がボトルネックになり、久保に興味を持っている中堅クラブは、静観するほかない。ビッグクラブのなかでは一時期、リバプールが関心を持っていると報じられていたが、今は優先順位が下がっているようだ。プレミアリーグのほかのクラブも、特別な能力を持つこの日本代表アタッカーを無視しているわけではないはずだが、フィジカルの面でやや心許ないと捉えられている節もある。得点とアシスト数の少なさも──今シーズンは全公式戦で7得点4アシスト──二の足を踏ませる要因だろう。
では、ブンデスへの移籍可能性は?
ドイツ・ブンデスリーガのクラブへの移籍の可能性はあるだろうか。古くは1970年代に奥寺康彦が国内2冠を遂げ、2010年代には香川真司がユルゲン・クロップ監督と共にボルシア・ドルトムントに成功をもたらし、近年では多くの日本人選手が活躍する舞台だ。久保がフィットしない理由もないだろう。
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もしドイツに渡れば、間違いなくフィジカルが強化され、優れたテクニックをさらに繰り出しやすくなることも考えられる。例えば、久保と年齢の近い22歳のオランダ代表アタッカー、シャビ・シモンズは2023-24シーズンにローン契約でライプツィヒに移ってブンデスリーガにデビューすると、みるみる体つきが変わり、シャープな動きはそのままに当たりに強くなり、今やリーグ屈指の攻撃手と評されるようになった。また久保の同胞の先達、香川もプレーするなかでフィジカルを高め、大きな成功を収めた。
一方、6000万ユーロの違約金を造作もなく支払えるクラブといえば、サウジアラビアやカタール、UAEなどの中東勢が挙げられる。なかでも近年、移籍マーケットで猛威を振るっているサウジアラビア勢は、アル・ヒラルを筆頭に実際にオファーを出す構えもあると噂されている。しかし久保は、あくまで欧州のトップレベルにこだわっているようで、大金に引き寄せられるようなことはない(全体的に豊かな日本の社会で生まれ育った選手のほとんどは、金額だけで移籍先を決めるようなことはなさそうだ)。
「僕は質の高いフットボールが好きです。金額の高いフットボールではなく」
久保は『ラジオ・マルカ』でサウジアラビアのクラブからの関心について訊かれ、そう語っている。
ポイントとなるのは「代理人の変更」
では、ソシエダに残留する線はあるだろうか。

