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「ユウキとタツの違いを分かってもらいたかった」大塚達宣が初めてのセリエAと石川祐希との違いを語る「ミラノでは自分を出すことができた」 

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藤森三奈(Number編集部)

藤森三奈(Number編集部)Mina Fujimori

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posted2025/06/07 11:02

「ユウキとタツの違いを分かってもらいたかった」大塚達宣が初めてのセリエAと石川祐希との違いを語る「ミラノでは自分を出すことができた」<Number Web>

人気動画シリーズ「Numberバレーボールナイト」でセリエAミラノでプレーする大塚逹宣がその胸中を語った

大塚 年末のコッパイタリアの準々決勝チヴィタノーバ戦です。フルセットで負けてしまったんですが。その前の週まで、僕は考え過ぎてしまっていました。起用のされ方が日本代表の時と同じ感じだな……とか、怪我が治って100%でできるようになって、本気でスタメン取りにいきたいな、とか、そういう気持ちが空回りしていました。それまではいいメンタリティで途中出場できていたのに、12月の試合はうまくいかなくなっているのを感じていました。キャプテンのマッテオ・ピアノ選手は、そのあたり敏感に気付いてくれるんです。クリスマスの試合の後に、「ちょっと考え過ぎじゃない? タツはコート入った時に、プレーはもちろん上手だけど、いつもいい顔をしていいエネルギーを与えてくれる。そこにチームは助けられている。もう一度、そこだけ考えてプレーしたらいいんじゃない?」って言ってくれたんです。

 そこから、自分の中で切り替えられ、監督からのアドバイスもコート内で表現できたのが、コッパイタリアくらいかなと思います。その後の1月からは、自分が思い描いていた通りのプレーができることが増えてきました。それがシーズン後半の出場機会につながったと思っています。

福澤 ピアノ、いいやつだな~。

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大塚 めちゃくちゃいい人です。

福澤 石川選手も戦友として一緒にやってきたけど。「表情」って彼自身のプレースタイルでもあるからね。テクニカル以外の部分は、自分でも気づけないことがあるから。それを聞くと、ピアノの存在もプラスになっていたんですね。

大塚 はい。

「タツ、強くなったな」

福澤 今シーズン、レギュラー争いしていたのが、レジェンドのマテイ・カジースキ選手、フランス代表のヤシン・ルアティ選手、まったくタイプの違うダビデ・ガルディーニ選手ですが、どういった部分で、彼らとの違いを見せられましたか。

大塚 プレー面では、まずディフェンスとつなぎの部分です。それはチームから期待されていたところでもあります。それから、シーズンを積み重ねていく中で、自分でも実感していましたが、「タツ、力強くなったな」と周りに感じてもらえるようになりました。シーズンを通じて向上できたことが、終盤コートに立たせてもらえる機会が増えた要因だと思っています。

 4人とも本当に全く違うタイプのアウトサイドヒッターなので、彼らからいいところをどんどん盗んでいきたいです。プレー以外では、エネルギッシュな部分が僕の持ち味なので、コート内の明るさ、アグレッシブさにおいては自分が入った時には変えてやろうと思っています。そこも出せたと思います。

福澤 スパイクに関しては、私も映像を見ていて、力強くなったと感じていました。アジアチャンピオンズリーグを生で見ていても、一番は体の使い方を変えたなというのが私の見立てです。これはすごく技術的な話になるけど……。

【続きは動画で見る】福澤さんの具体的な「見立て」に対して、大塚選手はどう答えたのか――。また、二人を結ぶ「15番」のストーリーや、大塚選手の高校時代のエピソードなど、福澤さんが「思い入れのある選手」だからこと聞き出せた話が詰まった約60分の動画になっています。

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