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「これ逃したらもう後ないぞって…」女子バレー日本代表・島村春世が33歳で海外挑戦を決めたワケ「意外と日本のミドル、いけんじゃね?」

posted2025/06/11 11:01

 
「これ逃したらもう後ないぞって…」女子バレー日本代表・島村春世が33歳で海外挑戦を決めたワケ「意外と日本のミドル、いけんじゃね?」<Number Web>

大好評シリーズ動画『Number Volleyball Night W』。今季限りでNECレッドロケッツ川崎を退団し海外挑戦を決めた島村春世(33歳)に元日本代表主将の荒木絵里香が迫る!

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NumberWeb編集部

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PROFILE

 15シーズン在籍したNECレッドロケッツ川崎を退団し、来季は韓国バレーボールVリーグのペッパー貯蓄銀行AIペッパーズでプレーすることを発表した島村春世選手。「Number Volleyball Night」女子シリーズ第8回では、33歳で海外移籍を決断した理由をはじめ、2024-25シーズンの振り返り、アクバシュ新監督率いる日本代表への思いなどを、リオ・東京と2度のオリンピックでも共にプレーしてきた荒木絵里香さんが伺いました。

「このチーム大丈夫?」から始まったシーズン

荒木 2024-25シーズン、まだ記憶も悔しさもホットかと思いますが、総合的に見ていかがでしたか?

島村 感情の整理はまだできていないところはありますね。シーズン始まりにあったサマーリーグに私も含めベテランがけっこう出たんですよね。若手の大会なので「私、出ていいのかな?」との思いもありましたが、優勝出来なかったんです。それで、「このチーム大丈夫なのか?」というところから始まりました。3連覇を目指してやっていこうとは言っていましたが、どこか不安もありながらやっていた中で、1試合1試合、自分も含めてチーム自体が成長していけたのを実感できたシーズンでしたね。

荒木 古賀紗理那さんが引退し、小島満菜美さんが退団し、キャリアのある選手が抜けた中で、島村選手に掛かる負担や責任がさらに大きくなったのではないでしょうか。

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島村 最初はチームをどうにかしなくちゃいけないとかいろいろ考えながらやっていましたが、それでプレーが疎かになった部分もあったのでこれは無理だと思い、助けが必要な場合は他の人にアプローチを頼んだりしました。自分から行くよりも、近い人にお願いした方が良いっていうのも分かってきて、すごく良かったと思っています。

荒木 それは新しいフェーズですね。そのように新しいチームを作りながら、SVリーグのレギュラーシーズン44試合にアジアクラブ選手権(2024年9月22~29日に6試合)、世界クラブ選手権(2024年12月17~22日に3試合)、皇后杯、チャンピオンシップと試合を重ね、今シーズン61試合、ずっと出場していましたし、とてもコンディション良かったですよね。

島村 すごく良かったです。夏場からトレーナーさん始め、いろいろな人がアプローチしてくれて、ここまでこられました。

荒木 自分からそのアプローチを求めていったのですか? 何か変えた部分があったのでしょうか。

島村 とにかく44試合、最後まで出続けたという話はさせてもらっていました。この歳になると不安もあるので、戦い続ける体力はつけるけど、もしダメだったら相談させてくださいと監督には言っていましたし、パフォーマンスディレクターにも同様に話をさせてもらいました。チームからも出続けて欲しいと思ってもらえ、私も出続けたいと思い、お互いいい方向に持っていけて良かったです。

ブロックがすごく良くなった

荒木 シーズンによっては若手が先に出て、後から出場というのもありましたからね。今年はずっと必要だと求められたわけですが、プレーを見ていてブロックがすごく良くなったと思いました。当たったボールが落ちるようになって、キル(得点を決めること)が増えましたよね。

島村 荒木さんにそのように言ってもらえるのは嬉しいです、本当に。前までパコーンって抜けていたボールが、ちゃんとシャットできるようになり、シーズン初めの頃はブロック決定本数が少なかったのですが、最終的にはチームの中で一番多かったのかな? 確か佐藤淑乃選手より多かったです。

荒木 それはなぜでしょうか。

【次ページ】 海外挑戦、なぜ今このタイミングで?

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