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五輪ベスト8、ポーランド移籍、そして結婚も…転機の1年を過ごしたバレー代表セッター関田誠大が語った2022年の目標とは?
posted2022/01/07 11:03
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph by
CUPRUM LUBIN
バレーボール・ポーランド1部PlusLigaのCUPRUM LUBIN(クプルム・ルビン)に移籍した関田誠大(28歳)に年の瀬、話を聞くことができた。
あと数日で終わる2021年を振り返ってほしいと告げると、明るい表情でこう語った。
「そうか、もう今年も終わりですね。今年はオリンピックがあって、ポーランドへの移籍もあって、自分にとってはいい年だったと思います。オリンピックに出場できて、準々決勝まで行けましたし、何より、ずっと海外でプレーしたかったので、その目標がひとつ叶った。自分にとって、大きな転機になる年だと思います」
短く刈った髪のせいもあってか、日本にいたときより精悍な印象を受ける。ヘアスタイルのことに触れると、照れ臭そうに説明してくれた。
「一応、初めていったときは写真を見せて『こんな感じにしてほしい』って頼んだんですけど、全く通じませんでしたね。日本の美容院と違って、すきバサミがなくて、ハサミとバリカンのみで仕上げるから、めちゃめちゃ短くなってしまうんです。最初なんて角刈りみたいでした。こっちでは普通なんですけど、日本だったらちょっと受け入れがたいです(笑)」
そういえばイタリアに移籍したばかりのころ、石川祐希(パワーバレー・ミラノ)もチームメートに髪が長い、切った方がいいと指摘されていた。
「ヨーロッパの人からすると長いみたいで、チームメートはみんな短髪なんですよね。『早く切れ』って僕にも言うし、自分たちもちょっと伸びたらすぐに床屋に行く。この髪型はポーランド限定ですね。日本に帰ったらみんなになんて言われるか楽しみにしています(笑)」
ポーランド生活は上々「スープ類は全部おいしい」
ポーランド移籍にあたって本人は言葉の壁を最も懸念していたが、チームメートとのコミュニケーションにも困ってはいないようだ。
「試合や練習のときは英語で何とかコミュニケーションを取ってますね。ポーランド語は……、前よりは慣れてきたという感じです。遠征のたびに選手たちと一緒にご飯食べるんですけど、わかる単語も徐々に増えてきています。ポーランド人は試合のときは真面目で、パッションを表に出す力強いイメージの選手が多いんですけど、普段はジョークが好きで、特に食事のときなどはいつも何かしらワイワイ言って笑っている。
ポーランド語でワーッと言い合って、ワハハって笑ってる様子が楽しくて、僕とドイツ人の選手は楽しそうなみんなを見て笑っているという感じですかね。たまに英語で説明してくれる人がいて、遅れて笑うんだけど、そういうのも楽しかったりしますね」
食事も口に合うと言う。「特にスープ類は全部おいしい」と、ポーランドでの食生活にも順応しているそうだ。