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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「お前FAだろ、中日しかないよな?」NHK解説者が明かすFA移籍“星野監督の電話”「巨人もオファーがあるのに」…佐々木朗希の獲得球団も予想「ドジャースしかできないことも」
text by
沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph byJIJI PRESS
posted2024/12/10 11:03
11月17日、千葉ロッテのファン感謝イベントであいさつする佐々木朗希(23歳)と吉井理人監督
武田氏は「本人の自由だから」と前置きしつつも、こう話した。
「考えが古いと言われればその通りなんだけど、個人的にはイメージよくメジャーに行くほうがいいと思うね。佐々木のやり方も決して間違ってるとは思わないけど。多分、球団には入団するときに『5年でメジャーへ挑戦したい』とか伝えていたんじゃないのかな。ドラフト上位の選手には、同じようなことを球団に伝えて入ってきてる人もいると思うよ」
ただ、「あれはあんまりよくなかった」と武田氏が思う佐々木の行動があったという。それは、2023年シーズン前に佐々木がプロ野球選手会を脱退したことだ。
「選手会があるからこそ、FAが導入されたり、最低年俸が決まったりしてるからね。事務局のスタッフとかも頑張ってやってくれてるんだよ。そういうことを知ってるから、脱退はよくないなと思ってしまう。みんなに応援されてメジャーに行った方が、気持ちいいじゃない。まあ、山本由伸も脱退してるけどね。ただ、彼は3連覇、3年連続MVPと沢村賞を獲得して、なおかつポスティングで多大な金額を球団にもたらして移籍したわけだから、世間の印象は違うよね」
25歳以下である佐々木はマイナー契約しか結ぶことはできず、契約金も制限される。ロッテに支払われる譲渡金は最大でも3億円弱。一方、25歳になってから移籍した山本の譲渡金は72億円。
「カネがすべてではないし、すべては本人と球団の自由。ただ、人生は野球を辞めてからの方が長い。そういうことも視野に入れた行動を今の選手は考えてほしいね」
「中日しかないだろ?」星野監督の直電
去るものいれば、残るものあり。FA市場では、阪神の大山悠輔の残留が話題となった。大山はFAを行使し、巨人から熱烈なオファーを受けていたが、結果的に残留を決意したのだ。
「なんでだろうね。こればっかりはわからない。巨人ファンだったけど、阪神ファンに叩かれることを恐れて行かなかったとか? あとは、阪神が巨人と条件を揃えたか。阪神は、夏くらいから大山と残留へ向けて交渉してたんじゃないかな。これは、俺の持論だけどドラフトで入った球団でFAしても、条件がよかったら残留したほうがいいよ。野球辞めた後、コーチとか球団職員とかになりやすいからね」
とはいえ、武田氏もFAでダイエーから中日へ移籍した過去がある。そのときは、シーズン中にダイエーからなんの交渉もなかったという。