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「彼がダルビッシュから打ったホームランが流れ変えた」大谷翔平でもフリーマンでもテオスカーでもなく…NHK解説者が選ぶ、ドジャースの“意外なMVP”とは?

posted2024/11/12 11:00

 
「彼がダルビッシュから打ったホームランが流れ変えた」大谷翔平でもフリーマンでもテオスカーでもなく…NHK解説者が選ぶ、ドジャースの“意外なMVP”とは?<Number Web> photograph by AFLO

ワールドシリーズを制覇した直後、キケ・ヘルナンデス(33歳)と抱き合う大谷翔平

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沼澤典史

沼澤典史Norifumi Numazawa

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NHK解説者の武田一浩氏(元日ハム、ダイエー、中日、巨人)によるメジャーリーグの10月総評。10月のメジャーリーグはポストシーズンに沸いた。日本人選手が所属する、ドジャース(大谷翔平、山本由伸)、パドレス(ダルビッシュ有、松井裕樹)、タイガース(前田健太)、アストロズ(菊池雄星)、メッツ(千賀滉大)の5チームが進出(前田、菊池は登板なし)。今回はドジャースの戦いぶりを武田氏が振り返る。【全2回の前編/後編も公開中】

◆◆◆

「ワールドシリーズ行けないのでは…」予想は外れた

 2024年のメジャーリーグは、ドジャースがヤンキースを下し、ワールドシリーズを制覇して終了した。大谷翔平は移籍1年目、そして山本由伸はメジャー1年目でチャンピオンリングを手にすることとなった。

 武田氏は、前回の連載で「ドジャースは投手陣が弱いため、ワールドシリーズに行けないのでは」とコメントしていたが、その予想は大きく外れた。

「もうびっくりですよ。地区シリーズ、パドレスとの第4戦で、ブルペンデーがあったじゃないですか。あそこでパドレスを完封した日から、リリーフ陣がすごく良くなった。勝って自信がついたのか、勢いがついたのかわからないけど、ピッチャーの戦力的に普通は負けてるよ。選手はみんな頑張ったけど、やっぱり短期決戦の流れがあったね。シーズン中はダメだった継投もうまくハマったし、山本由伸もよかった」

 山本は、ポストシーズン4試合に登板し、2勝を挙げた。6月から肩の故障で、戦線離脱したが、ポストシーズンは手薄な先発陣の中で、気を吐いた格好だ。

「シーズンをちょっと休んだから、調子が上がっていた。初戦のパドレス戦では5失点したけど、そこから調子が上がって、ヤンキース戦はボールが走ってたよ。うまくスピードも出てたしね。もう故障の影響はないでしょう。あとは、来年故障しないで1年間投げてもらいたいね。山本は日本でもあまり故障しなかったので、体は強いと思う。大体、日本人投手はメジャーに行くと肘を故障するんだけど今回は肩だから、そこまで心配はない。一度くらいは肘を故障すると思うけど、まだ大丈夫そうです。来年は、二桁は確実に勝てると思うよ」

「あれはピッチャーにしたら“エラー同然”」

 そして、悲願のワールドシリーズ制覇を果たした大谷には「『すごい』としか言えないよ」と武田氏も脱帽だ。大谷はポストシーズンは、打率2割3分、3本塁打、10打点と貢献。武田氏は、ワールドシリーズで今年の大谷を象徴する打席を見たという。

【次ページ】 「あれはピッチャーにしたら“エラー同然”」

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