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「彼がダルビッシュから打ったホームランが流れ変えた」大谷翔平でもフリーマンでもテオスカーでもなく…NHK解説者が選ぶ、ドジャースの“意外なMVP”とは?
posted2024/11/12 11:00
text by
沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph by
AFLO
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「ワールドシリーズ行けないのでは…」予想は外れた
2024年のメジャーリーグは、ドジャースがヤンキースを下し、ワールドシリーズを制覇して終了した。大谷翔平は移籍1年目、そして山本由伸はメジャー1年目でチャンピオンリングを手にすることとなった。
武田氏は、前回の連載で「ドジャースは投手陣が弱いため、ワールドシリーズに行けないのでは」とコメントしていたが、その予想は大きく外れた。
「もうびっくりですよ。地区シリーズ、パドレスとの第4戦で、ブルペンデーがあったじゃないですか。あそこでパドレスを完封した日から、リリーフ陣がすごく良くなった。勝って自信がついたのか、勢いがついたのかわからないけど、ピッチャーの戦力的に普通は負けてるよ。選手はみんな頑張ったけど、やっぱり短期決戦の流れがあったね。シーズン中はダメだった継投もうまくハマったし、山本由伸もよかった」
山本は、ポストシーズン4試合に登板し、2勝を挙げた。6月から肩の故障で、戦線離脱したが、ポストシーズンは手薄な先発陣の中で、気を吐いた格好だ。
「シーズンをちょっと休んだから、調子が上がっていた。初戦のパドレス戦では5失点したけど、そこから調子が上がって、ヤンキース戦はボールが走ってたよ。うまくスピードも出てたしね。もう故障の影響はないでしょう。あとは、来年故障しないで1年間投げてもらいたいね。山本は日本でもあまり故障しなかったので、体は強いと思う。大体、日本人投手はメジャーに行くと肘を故障するんだけど今回は肩だから、そこまで心配はない。一度くらいは肘を故障すると思うけど、まだ大丈夫そうです。来年は、二桁は確実に勝てると思うよ」
「あれはピッチャーにしたら“エラー同然”」
そして、悲願のワールドシリーズ制覇を果たした大谷には「『すごい』としか言えないよ」と武田氏も脱帽だ。大谷はポストシーズンは、打率2割3分、3本塁打、10打点と貢献。武田氏は、ワールドシリーズで今年の大谷を象徴する打席を見たという。