三笘がそのウェブスターに握手して激励すると、前線からわざわざ駆け寄ってきたのがウェルベックだった。下を向いてピッチを後にするウェブスターの頭をゴシゴシと撫でて、尻を叩いて慰めていた。こうした気配りや小さな行動は、チームとして戦っていくうえで大きな力になることがある。

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　前節チェルシー戦で大敗し、今節トッテナム戦の前半も褒められた内容でなかった。しかし、ブライトンは見事に逆転勝利した。

　三笘個人にフォーカスすれば、「積極的な攻撃姿勢」や「多彩なクロスボール」、「エストゥピニャンとの連係」で違いを生み出した。三笘は間違いなくマン・オブ・ザ・マッチ級の活躍を見せた。

　ただそれだけではない。決勝ゴールをモノにしたベテラン・ウェルベックの経験値、ヒュルツェラー監督の激励、そしてチームの団結力──。こうしたひとつひとつがやがて太い線となり、劇的な逆転勝利につながったように思えてならない。

　三笘はたしかに素晴らしかった。そして、新生ブライトンの成長を感じさせる一戦でもあった。

　三笘は静かに言う。「まだ1得点、2アシストで少ないです。やり続ければ結果はついてくると思う」。三笘とブライトンの次戦は、国際マッチウィーク明けの10月19日に行われるニューカッスル戦である。