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「あの三笘が珍しい…」ブライトン番記者が驚いた三笘薫の“感情が爆発したシーン”…0-2最悪な状況からの逆転劇、本人が語る「ハーフタイムの控え室は厳しかった」
posted2024/10/10 17:56
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
AFLO
劇的な逆転ゴールは、後半21分に生まれた。
10月6日に行われたブライトン対トッテナム戦。CFのダニー・ウェルベックがヘディングシュートをゴールに叩き込むと、ホームスタジアムで地鳴りのような歓声が響いた。前半で2点のリードを許しながら、後半に3点を奪ってまさかの逆転――。この試合で先発した三笘薫も、すぐさま33歳のベテランFWウェルベックに飛びついた。
興味深いのはここからだった。ウェルベックが両膝をピッチに滑らせながら派手にゴールを祝うと、そのすぐ後ろで追っていた三笘も、一緒になって芝の上を気持ち良さそうに滑った。思い返せば、他の選手のゴールに、三笘が膝を滑らせるセレブレーションを見せるのは珍しい。それほどまで、三笘もこの劇的な逆転ゴールには感情を爆発させたのだろう。
試合は、そのまま3−2でブライトンが勝利した。5試合ぶりの勝利に三笘は「本当にホッとした。うまく切り替えられた」と話しつつも、自分に厳しい彼らしく、試合後は前半の出来の悪さとトッテナムの息切れをまず指摘した。
「(後半に逆転できたのは)相手は連戦中で疲労があったと思いますけど、前半のああいった戦い方をやってると、なかなか厳しいとは思います。うまく切り替えられたのが良かった。前半は、チームとしてまとまりもなかったですし、守備の強度も足りなかった。(相手の2点リードは)妥当な展開でした。
相手は守備強度など集中が切れたところがあったと思います。(後半は)スペースがあったので、キープするところと、(攻撃で自分が)やりきるところを考えてました」
2失点目、三笘も天を仰いだ
三笘の言うように、前半のブライトンは極めて厳しい状況に追い込まれた。ホームゲームながら前半だけで2失点。ゴールの取られ方も、到底褒められたものではなかった。