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「自分と戦わなくてよくなった」吉田輝星が明かす確かな手応え…日本ハム→オリックスの首脳陣が密かに練り上げた「覚醒計画」とは 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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photograph byHideki Sugiyama

posted2024/03/12 11:04

「自分と戦わなくてよくなった」吉田輝星が明かす確かな手応え…日本ハム→オリックスの首脳陣が密かに練り上げた「覚醒計画」とは<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

新天地で再起をかける吉田輝星

 なんとかしたいという思いは、吉田と同じ秋田県出身の中嶋聡監督も同じのようだ。昨年11月の入団会見の際、吉田はこう語っていた。

「試合をするたびに挨拶に行かせてもらっていたんですが、その時は敵チームだった僕にも、勇気づけるというか、自信になるような言葉をいつもかけてもらいました。4年目にずっと一軍にいた時には、『いい球投げるようになったな』と言ってもらってすごく嬉しかった。すごく優しい監督さんだなというイメージでした」

中嶋監督の“秋田っぽさ”とは?

 その会見の際、「僕は(中嶋監督に)勝手に“秋田っぽさ”をすごく感じていた」と語っていた。キャンプ中、改めてその理由を聞くとーー。

「なんだろうな……。怖そうに見えて、すごく話しかけてくれるとか。そういう人、結構秋田は多いんですよ。ご飯食べている時に目が合うと、『お前食い過ぎんなよ!』とか、そういう会話もあって(笑)。すごくやりやすくしていただいていて、嬉しいですね」

 ブルペンではじっと投球を見つめ、アドバイスを送ることも。

「球種によってどういう球を投げるのがいいかとか、中嶋さんなりの理論があって、そういうのを教えてもらったり。野茂(英雄)さんが来られていた時には、フォークのことで『こんな話してたから、試してみ』と教えてくれたり」

 吉田は変われると、誰もが期待している。そして誰より吉田自身が、変わりたいと願っている。

(後編へ続く)

#2に続く
背番号23の理由は?「ベッカムがめっちゃ好きなんで」オリックス吉田輝星が誓う“あの夏”からの卒業「今までの考え方じゃ甘かったから…」

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