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大補強の中日は本当に変わるか?「方向性が見えない」の指摘に“立浪和義の参謀”片岡篤史が語った「昭和の野球をやろうなんて思ってない」
posted2024/01/16 11:01
text by
柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph by
JIJI PRESS
2年連続最下位から勝負の3年目を迎える中日・立浪和義監督。どうすれば逆風を追い風に変えられるのか――PL学園時代のエピソードやプロ野球関係者の証言、そして監督2年間の検証を通して、2024年シーズンの光明を見出してゆく。〈#8「片岡ヘッドの言葉」/全8回の8回目〉
2014年からPL学園硬式野球部の廃部問題を取材し、学園のみならず母体であるパーフェクト リバティー教団の問題を追及してきた筆者にとって、ここ10年の仕事始めは1月初旬の土曜日に大阪市内のホテルで開催されるPL学園硬式野球部OB会の取材だった。
PL同期生・片岡ヘッドが語った
例年、現役の選手やNPBの球団で監督やコーチとしてキャンプインを控えるOBの参加は少ない。ところが、今年はOB会長を務める桑田真澄(巨人二軍監督)だけでなく、2024年シーズンより中日ドラゴンズの二軍監督から一軍ヘッドコーチに昇格してPL同期生の立浪和義を支える片岡篤史の姿もあった。
懇親会が始まってすぐ、アルコールが回らないうちに会場をいったん抜け出した片岡は、2024年シーズンの展望を口にした。
「昨年(2023年)まで監督もチームを変えようという思いでやってきたんやけど、打順がコロコロと変わったりして、周りの方々には『方向性が見えない』と指摘されたりしていた。打順を固定したくても、シーズンを通してスタメンをはれるような選手が出て来なかったのが実状で、昨年までチーム内には競争がなかったんです。3年目の今年は、キャンプから競争を促し、ある程度、メンバーを固定し、打順も固定して戦っていかないといけないと思っています」