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〈セ投手:貢献度指標ランキング〉“23.63から-15.38”青柳晃洋の不振、湯浅京己離脱の穴を埋めたのは村上頌樹と…阪神日本一は幸運だった?
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2023/12/31 11:07
青柳晃洋と村上頌樹。阪神のエースはこの2年で“入れ替わり”のような形になった
2022年の阪神は、湯浅がマルティネスに肉薄する活躍を見せた。それに浜地、岩崎が「勝利の方程式」を形成した。当初、岡田監督はセットアッパーだった湯浅をクローザーで使う予定だった。しかしWBCから復帰した湯浅が不振に陥り、急遽、岩崎をクローザーに戻した。ブルペンにも異変が起こっていたのだ。
しかし、岩崎は期待に応えた。また昨年、フルで活躍できなかった石井、さらにソフトバンク戦力外から復活した加治屋も活躍した。見事に役者が入れ替わったのだ。
活躍した投手が1年で入れ替わる「幸運」
先発、救援ともに主力陣がガラッと入れ替わりながら、阪神は圧倒的なゲーム差をつけて「アレ」を果たした。その背景には投手陣の層の厚さがあった。また、故障しても復活することができるケア体制も充実していたのだろう。
今季のセ・リーグのMVPは、票が割れた挙句、阪神の村上頌樹が新人王とともに獲得した。10勝6敗でのMVPは先発投手では史上最少の勝利数だ。岡田阪神は、活躍した投手が1年で入れ替わる「幸運」にも恵まれたと言えるが、来季はどうなるだろうか。
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