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プロ野球スカウト「今年のドラフトはスゴいことになる」「ドラ1候補が35人くらいいます」1989年や1996年を思い出す…史上最高のドラフトになるか? 

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安倍昌彦

安倍昌彦Masahiko Abe

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photograph byJIJI PRESS

posted2023/06/03 11:00

プロ野球スカウト「今年のドラフトはスゴいことになる」「ドラ1候補が35人くらいいます」1989年や1996年を思い出す…史上最高のドラフトになるか?<Number Web> photograph by JIJI PRESS

今秋のドラフト有力候補、花巻東高の佐々木麟太郎(内野手・184cm113kg・右投左打)

 アトランタ五輪のあった年だ。当時はまだ逆指名制度があった頃だから、特定の選手と逆指名が成立しかかっている球団の担当スカウトたちが、こぞってアメリカへ帯同して行ったものだった。

 井口忠仁(内野手・青山学院大→ダイエー)、今岡誠(内野手・東洋大→阪神)、松中信彦(内野手・新日鉄君津→ダイエー)、谷佳知(外野手・三菱自動車岡崎→オリックス)が「五輪組」で、その他にも、入来祐作(投手・本田技研→巨人)、杉本友(投手・筑波大→オリックス)、岩村明憲(内野手・宇和島東高→ヤクルト)、大塚晶文(投手・日本通運→近鉄)、黒田博樹(投手・専修大→広島)、森慎二(投手・新日鉄君津→西武)が2位までに指名された。3位でも柴原洋(外野手・九州共立大→ダイエー)、小笠原道大(捕手・NTT関東→日本ハム)、三澤興一(投手・早稲田大→巨人)が、4位で和田一浩(捕手・神戸製鋼→西武)が指名されて、この年も史上トップクラスの人材豊富なドラフトになった。

 私の中で甲乙つけがたいのが、「1989年」だ。

 野茂英雄(投手・新日鉄堺→近鉄)を筆頭に、そうそうたる大看板が並ぶ。

 潮崎哲也(投手・松下電器→西武)、与田剛(投手・NTT東京→中日)、佐々岡真司(投手・NTT中国→広島)、大森剛(内野手・慶応義塾大→巨人)……と、ここまでが「1位単独指名」。

 小宮山悟(投手・早稲田大→ロッテ)、元木大介(内野手・上宮高→ダイエー、入団拒否)、「大魔神」こと佐々木主浩(投手・東北福祉大→大洋)、西村龍次(投手・ヤマハ→ヤクルト)に「パンチ佐藤」こと佐藤和弘(外野手・熊谷組→オリックス)は、「繰り上げ1位組」。

 2位で古田敦也(捕手・トヨタ自動車→ヤクルト)に、岩本勉(投手・阪南大高→日本ハム)。天才打者・前田智徳(外野手・熊本工高→広島)が4位で、5位にも「ビッグボス」こと新庄剛志(外野手・西日本短大付→阪神)。

 才能のバリエーションも豊富で多士済々、やはり史上トップ3にも入りそうな人材豊富なドラフトだった。

 その「1996」と「1989」に匹敵するか、もしかしたらそれ以上とも思われる今年のドラフト。

 ならば、どんな上位候補たちが居並んでいるのか。この目で見てきた現時点での「ホントのところ」を、次回から3回に分けてレポートさせてもらいたい。私自身は、その素質から推しはかって、ドラフト史上最高レベルの候補たちと考えている。 

<続く(#2から「ドラ1候補30人」を紹介していく)>

#2に続く
プロ野球スカウトが思わず「彼は今すぐ日本シリーズのマウンドに立てる」2023年“ドラ1候補の30人”は誰だ? ホークス三軍から10奪三振の大学生も

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