「代表の1トップは、泥臭いプレーを求められる」

――「リーグ戦で結果を残しているのに」とは考えませんか。

「（三笘）薫くんはプレミアでやっているけれど、必ずしも代表ではスタメンじゃない。代表のスタメンは、戦術やコンディションなど、いろんな状況を加味したものだと思うので。代表での僕のパフォーマンスも加味したうえでのメンバー選考ですし、別に僕がクラブで活躍しているから、こっちでも（活躍できる）、ということにはならない。そこは自分次第じゃないのかなと思います」

――ワールドカップでは、1トップで先発出場したFWが「得点以外のタスク」に奔走して途中交代するという展開が続きました。その点はどう考えていますか。

「そこはやっぱり変えたいと思います。代表の1トップは、どうしてもつぶれ役になってしまう。周りに巧い選手が多いから、良くも悪くも泥臭いプレーを求められる。今の戦術では、なかなか1トップで輝くというのは簡単ではない。それでも、自分の色を出せると思うので」

ウルグアイ戦後の上田綺世　©Takuya Kaneko/JMPA

――過去を振り返っても、日本代表のFWにはそういった献身性が自然と求められるイメージがあります。その点、先発出場にも途中出場にもそれぞれに難しさがあると思いますが、やっぱり代表に選ばれた以上は先発を目指したい、と。

「（監督に）信頼されて、先発で出られるのはすごく価値のあること。結局、選手は先発で出ることが一番大事なので。常にそこを目指しています。どんな使われ方であっても、先発は先発。そのなかで、自分がどう表現するか」

――その座を目指すうえで重要なことは？

「僕は継続も大事かなと思います。継続もそうだし、運もそうだし、タイミングもあると思うし、（周囲と）噛み合うかどうか、というのもある。こうやって1週間しか期間がないなかで、いきなりスタメンを取るというのは、そう簡単ではない。インパクトも大事だし、短い時間で少しでも印象に残るプレーをする。それを継続して、使ってもらうしかないと思うので。やり続けるしかない」

＜後編に続く＞