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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「どう思いますか、逆に」上田綺世24歳は“森保ジャパンのFW序列”に何を思うのか? ベルギーでゴール量産も「クラブと代表は別」
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph byKiichi Matsumoto/JMPA
posted2023/04/01 17:03
3月の代表戦で2試合続けて途中出場となった上田綺世。所属クラブで好調を維持するなか、FW陣の“序列争い”について率直な思いを語った
「ニアやスペースに走り込むのは狙っているところ。ファーストポストにセンターFWが走り込まないと、あそこ(中央)が空かない。あれは自分の中で徹底しているし、あそこに入っていくのは好きなので、そこが噛み合った」
試合は1-1で終了。重要なゴールを生み出す働きをしたものの、記録上、上田のシュートは0本だった。
「序列はリセットされた?」「どう思いますか、逆に」
ワールドカップで3試合に先発した前田大然が負傷していた(3月26日に途中離脱が発表された)ことを考えれば、浅野が先発だったのは妥当かもしれない。一方で、1トップでの浅野の先発起用は、上田の“序列”がFWの3番手以下だということを示しているようにも捉えられる。
監督が替われば、すべての選手がふたたびスタートラインに立ち、新しい競争が始まる。代表チームに限らず、クラブでもそういった空気が流れるものだ。対して、森保一監督が続投した日本代表は継続性を重視しており、この時点で選手の序列が大きく変わることはないのかもしれない。とはいえ、クラブで好調の上田が控えだったことには少し驚いた。
ウルグアイ戦後、上田に聞いた。
――代表が再スタートし、選手に序列というものがあるとしたら、それがリセットされた感じはありますか?
「うーん……。どう思いますか、逆に」
――あまり変わっていないんじゃないか、と思いました。
「監督が続投になった以上、多少は(継続的な序列が)あるだろうし、ある程度は(差が)なくなった、とも思います。それは森保監督に限った話ではなくて、例えば鹿島でも岩政(大樹)監督になったからといって、すべてがイチからというわけじゃない。選手の価値、信頼、いろいろあると思うので。僕はもともと序列が高いわけではないと思っている。ただ、僕もそうですけど、ほかのポジションの選手も初招集の選手も、武器だったり、光るものがあって呼ばれているわけです。それを頼ってもらえたら使われると思うし、序列というのはあくまで形であって、これからどんどん変えていける部分。序列に頼る・頼らないじゃなく、選手は関係なく食らいついていくべきじゃないかなと思います。僕はあまり意識していないです」