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大谷翔平がWBC初戦で先発へ! 世界一奪回への投手起用法とは…カギは準々決勝?「世界は山本由伸と佐々木朗希が見たいと思う」
 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byNanae Suzuki

posted2023/03/09 11:50

大谷翔平がWBC初戦で先発へ! 世界一奪回への投手起用法とは…カギは準々決勝?「世界は山本由伸と佐々木朗希が見たいと思う」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

WBC初戦の中国戦で先発登板が予定されている大谷翔平

 準決勝以降の戦いの舞台となる米フロリダのローンデポ・パークは、まさに米国仕様のガチガチに硬いマウンドになる。アリゾナほどではないが、日本とは空気の乾燥度も違い、メジャー球の扱いもさらに難しくなってくる。しかも準々決勝を勝ち上がれば日本チームはそのまま現地時間の17日に現地入りして、そこから時差ボケ解消を含めて20日の準決勝まで4日の調整期間しかない。

 そういう厳しい環境の戦いならば、少なくとも同スタジアムで登板経験があり、マウンドや気候、ボールに慣れているダルビッシュを先発に立てる方が危険因子は減っていくはずである。

 しかも準々決勝でわざわざダルビッシュをリリーフ起用しなくても、おそらく韓国戦にダルビッシュの第2先発として登板する今永が、同じく中5日でマウンドに上がれる。3日の中日戦では先発で3回を投げて3安打1失点したが7つの三振を奪うキレキレの内容。調整も順調で大会で使用するメジャー球に苦戦する投手がいる中、本人曰く「驚くほど違和感なく」順応もできている。そういう意味では第2先発の切り札的な存在であり、一発勝負の準々決勝の登板も不安なく任せることはできるはずの投手である。

準々決勝から決勝まで…トータルで勝ち抜く最善策とは

 もちろん最初に書いたが国際大会に絶対はない。ましてや一発勝負で負けたら次には進めない準々決勝以降の戦いは、万全にも万全を期して一戦必勝で戦っていかなければならないのは言うまでもない。

 ただ、同時に世界一奪回という最終目標を達成するために、大会をトータルで勝ち抜くための最善策も必要だということだ。

 準決勝でメジャーのマウンドに慣れたダルビッシュが先発しても、2番手以降は不慣れな日本組の投手が投げなければならないのには変わりはない。準決勝で敗れた過去2大会は、いずれも先制を許して追いかける展開での敗北である。

「投手を中心にした守りの野球」でとにかく前半を凌いで後半勝負に持っていくためには、先発がどこまで踏ん張れるか。アメリカやドミニカ共和国を相手にする試合では、先発投手の重要性は更に高まることになる。

 いよいよ始まる本大会。まずは準々決勝を突破して米国に乗り込むことが第1目標だ。そして過去2大会で突破できなかった準決勝に勝って初めて、最後の試合でメジャーも注目する日本の右腕2人に、世界一の勝負を託することもできるはずである。

<打者編へ続く>

#2に続く
「悩める4番問題」侍ジャパンの4番は村上宗隆なのか? WBC制覇のためのオーダーを考えてみた…大谷翔平の”前後”がポイント

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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