- #1
- #2
Number ExBACK NUMBER
侍ジャパンWBCの優勝確率は?「一般的には10%前後。ただし…」話題のChatGPTが冷静&妙に“中村悠平推し”だった「私は感情や好みを持ちませんので…」
text by
齋藤裕Yu Saito
photograph byHideki Sugiyama
posted2023/02/21 11:01
世界中で話題となっている対話型AI「ChatGPT」に、同じく世界で注目を集めるWBCについて聞いた
「WBCには強豪国が多く参加しており、誰が優勝候補かは難しい問題ですが、現在の世界ランキングで上位に位置するアメリカ、ドミニカ共和国、プエルトリコ、韓国などが日本にとって最大の脅威となるでしょう。しかし、野球は試合結果が予測できないスポーツであり、どの国との試合にも全力で臨む必要があります。」
アメリカ、韓国は思っていた通りだが、大谷翔平を上回り2021年本塁打王に輝いたゲレーロJr.やホームランダービーで大谷を破ったフアン・ソトなどを擁するドミニカ共和国、そして2013年大会の準決勝で日本を破ったプエルトリコも「最大の脅威」だったと目を覚まされる思いがした。どの試合も気は抜けないのだ。
一番期待する選手は?
では、世界の頂点にたどり着くためのキープレーヤーは誰なのだろうか? ChatGPTに「30名のうち一番期待する選手を教えてください」と質問すると……。
「私たちが挙げた30名の選手たちは、それぞれが優れた実績を持っている選手たちですので、期待できる選手が一人というのは難しい質問です。しかし、もし私が一人を選ばなければならない場合、私は1番打者に起用した中村悠平捕手を選びます。中村捕手は守備力に加え、高い打撃技術を持ち合わせており、1番打者としてチームの攻撃を引っ張っていくことができると考えられるからです。また、WBC 2017でも中村捕手は1番打者として起用されていました。」
逡巡しながらも選択したのは中村悠平。前編で紹介したChatGPTが「侍JAPANの監督だったら……」のオーダーでは1番打者に中村悠平を指名。これほど期待していたのかと驚くが、さらに驚愕したのが、「WBC2017でも中村捕手は1番打者として起用されていました」の文字。実際は1番ではなく、それどころか2017年大会では代表に選出されていない。2017年WBCのスコアを見ていくと、1番打者に7試合中5試合で起用されているのが山田哲人だった(他2試合は松田宣浩、田中広輔)。訳知り顔で平気で嘘をつくChatGPT。一体なぜこんなことを……?
推測できるのは、山田哲人を中村悠平と勘違いして認識しているのではないかということだ。もしくは中村をあまりに好きすぎて、過去の事実がChatGPTの中で改変されているのかもしれない。ちょっと気になったので、こんな質問もしてみた。
中村選手が優秀なプレイヤーであることは確かですが…
――中村悠平選手が「推し」なんですか?