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「JリーグでもPK蹴りたい。けっこう本気で」あのクロアチア戦、GK権田修一はなぜ“7番目”に手を挙げた？「日本人はぶち込むのが苦手」
text by
松本宣昭Yoshiaki Matsumoto
photograph byKiichi Matsumoto
posted2023/02/13 17:00
カタールW杯ラウンド16、PK戦までもつれたクロアチア戦。日本代表GK権田修一は“7番目のキッカー”に立候補していた
結果的に、権田まで順番が回ることはなかった。クロアチアが4本中3本を成功させた一方で、日本は南野、三笘、吉田のシュートがGKリバコビッチに阻まれた。この試合直後から、日本国内では「PKは運か？ 実力か？」「立候補制によるキッカー選択は正しかったのか？」など、PK戦に関する議論が噴出した。では、実際にゴールマウスに立った権田が考える、PK戦の敗因とは何か。
「日本人選手の傾向として、器用にボールを扱う、インサイドで正確にボールを蹴ることを得意としている反面、インステップで、強いインパクトでコースにぶち込むのが苦手です。ヨーロッパの場合は、インステップで狙ったところに強いボールを蹴る選手が多い。あのPK戦でも、日本は足のインサイドに近い部分でコースを狙ったけど、クロアチアの選手はインステップに近いところで蹴ってきた。当然、インステップで蹴った方がスピードは出る。その違いと差は、あったと思いますね」
確かに、PK戦でのクロアチアのシュートは速かった。1本目、権田はブラシッチのシュートコースを読んでいたものの触れることができなかった。逆にクロアチアのGKリバコビッチは、読みが当たったシュートをすべて止めている。コース自体は甘くなかったものの、インサイドで丁寧に蹴られた分、シュートのスピードはなかった。
公式戦でPKを蹴ったことはある？
5番手の遠藤にすら回ることなく、PK戦は終わった。だからこそ、気になることがある。もしも7番手までPK戦がもつれたとき、権田はどんなシュートを打っていたのか――。
「どこのコースに蹴ったんでしょうね……。きっと、ペナルティスポットに立った時の気分で決めたと思います」
そもそも公式戦でPKを蹴ったことって、あるんですか？
こう問うと、“勇気ある守護神”は少し照れ臭そうに、19年前の懐かしい思い出を明かしてくれた。
