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「ミトマの急成長は正直サプライズだよ…体も細そうなのに意外とガッシリしているよね」ブライトン地元紙記者が語る“三笘薫25歳の転機”
posted2023/01/26 17:06
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
Getty Images
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現地アナウンサー「なんて素晴らしいゴール」
「なんて素晴らしいゴール。まるで詩の様だ──」
21日に行われたレスター対ブライトン戦で、三笘薫がスーパーゴールを決めた。左サイドでパスを受けると、カットインから右足を一閃──。ボールはファーサイドのゴール上に綺麗に吸い込まれた。
プレミアリーグの試合をダイジェストで伝える英サッカー人気テレビ番組『マッチ・オブ・ザ・デイ』でもこのゴールが紹介され、英BBC放送のアナウンサーは「Poetry in motion from Kaoru Mitoma」と絶叫していた。直訳すれば「まるで一篇の詩の様な動き」。意味合いとしては「非常に優美なゴール」となるが、そんな表現がしっくり来る、実に美しいゴールだった。
試合後、25歳のアタッカーは得点場面を次のように振り返った。
「余裕があった。リラックスできていたという感じですね。試合前の練習でフィーリングが良かった。あの形は常に狙っているんですけど、力が入りすぎて下に行くことが多かった。今日は力が抜けていて、いいところに行ってくれました」
それにしても、三笘は勢いに乗っている。リーグ戦の直近4試合で3ゴールの大暴れ。地元ニュースサイトのサセックス・ライブは「対戦相手はこの男を止められない」と得点を重ねる三笘を高く評価し、プレミアリーグと英衛星放送スカイスポーツも日本代表をレスター戦のMOMに選んだ。プレミアリーグの週間ベストイレブンに2週連続で選出されたように、三笘の評価はイングランドでまさにうなぎ登りである。
しかも三笘のゴールは、自身が挙げていた課題でもあった。前節のリバプール戦後、克服したい課題として指摘していたのが「シュート精度」と「状況判断」。この2つを「自分の足りないところ」と語り、次のように言葉を続けていた。