Sports Graphic Number SpecialBACK NUMBER
[プロトレーナーが見たW杯戦士]三笘薫からメッシまで――ハイパフォーマンスを可能にする肉体
posted2023/01/12 07:04
text by

飯尾篤史Atsushi Iio
photograph by
Kaoru Watanabe/JMPA
カタールW杯でスペインから歴史的勝利を飾ったあと、その立役者となった三笘薫がピッチでユニフォームを脱ぐと、ネット上がざわついた。バキバキに割れた腹筋、盛り上がった三角筋、はちきれんばかりの大胸筋……。鍛え抜かれた上半身は、まるで格闘家のそれだったからだ。
'21年夏にベルギーに渡ってから半年が経った頃、三笘は「フィジカル的にすごくタフなリーグなので、自分の持ち味を失わないようにしながら体を大きくして、負荷に耐えられるように試行錯誤しています」と、自身の“肉体改造”について語っていた。さらに今は、よりフィジカルコンタクトの激しい世界最高峰のプレミアリーグでプレーしている。筋肉の鎧をまとった肉体は、日々の戦いの賜物でもあるのだろう。
だが、そうした目につきやすい特徴とは異なる箇所に注目した人物がいる。
「脇腹がすごく絞れていて、アウターマッスルの外腹斜筋、内腹斜筋だけでなく、インナーマッスルの腹横筋も鍛えられていることが窺えます。ここを同時に鍛えると体の軸ができやすくなるんです。ウエスト周りをグッと絞る。それが大事なんです」
そう指摘したのは、体幹・バランストレーニングの第一人者である木場克己(COREトレSTUDIO)だ。'90年代半ば、FC東京の前身である東京ガスでサッカー選手の体をケアするようになった木場は、長友佑都や久保建英のパーソナルトレーナーとしても知られている。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。
残り: 2201文字
NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。
