「正直、10番という背番号に対してあまり気にしていない。みんなから『10番としてどうプレーするか？』と聞かれますけど、それを考えて自分のプレーを制限するのが嫌なんです。自分は自分のプレーをやる、それに集中することがチームにとって一番いいわけで。周りが思う10番像と僕がやっているプレーは違うと思う。僕の10番がどうだったかは終わった後に振り返ればいいと思います」

　スペイン戦に敗れたら目標とするベスト8進出の夢は途絶え、グループリーグ敗退が決まる。そこに挑む覚悟はもうできている。

「どんな困難な状況でも自分の中で追い続けているものは常に変わっていないし、それがある限り、自分は自分だと思っています。どんな困難があったとしても、常に自分の中で消化をして、自分でどうにかする。それが僕だと思っています」

©︎Kiichi Matsumoto/JMPA

　冷静に自分のタスクをこなすのも、感情を包み隠さず爆発させるのも、どれも南野拓実らしさである。日本にとって世紀の大一番となるスペイン戦でもありのままの姿で臨んでほしいと切に願う。

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