――ははは、凄くよくわかります（笑）。海外生活の最初はどうしても言葉が壁となりますが、その点はいかがでしょう？

　もちろん、ちょっとずつ英語も勉強はしていますが、やっぱりコミュニケーション面で一番苦労していますね。サッカーで「こうして欲しい」「ああして欲しい」とかは理解できますし、言うようにもしているんですけど、「英語がもっと理解できれば相手と深く話せるのに」とは思います。

――それでもチームメイトとの距離感は近いですよね。

　本当にチームメイトには感謝しています。もちろん僕も良い振る舞いをしようとはしていますけど、チームメイトがめっちゃ温かい人たちですから、おそらく彼らがいろいろと気を使って良くしてくれていますね。

――地元の人たちとの距離感はどうですか？

　歩いているだけであちこちで「アライ！　アライ！」と言われます。大きな応援を受けていますから「やらなきゃな」とは思いますね。

新井晴樹のファンだという地元の子供と記念写真　©Yasuyuki Nagatsuka

「あこがれの伊東純也さん」とまさかのシンクロ？

――今はローン選手としてシベニクでプレーしていますが、今後のキャリアプランはどのように描いていますか？

　もちろん、少しでもここで活躍してステップアップを目指したいです。サッカーをやっているからには代表にも行きたいですし、チームで活躍すれば夢もどんどん近づいてくるでしょうし。今はスタート地点だと思っています。

――ステップアップしたいリーグはありますか？

　ベルギーリーグには行ってみたいですよね。とにかく好きな選手が伊東純也さんなんです。速くて、アシストをたくさんして、ゴールにも絡んで。実は昨日の試合（10月2日のトロワ戦）で伊東さんもレッドカードで退場したんです。

――あら、そうなんですか！

　退場はしたんですけど、伊東さんは1ゴール・1アシストを記録しました。ティアモの方に「晴樹、お前は伊東純也が好きだけどレッドカードのタイミングも一緒かよ」みたいに言われたので、「僕はノーゴール・ノーアシストだから、そこが大きな差ですよね」と答えたら笑っていましたね（笑）。

――ははは（笑）。

　伊東純也さんは現在リーグアンでプレーをしていますけど、昨シーズンまでベルギーリーグで活躍していましたからね。もちろん僕もリーグアンやビッグクラブでもやりたいです。とりあえず今は上のリーグに行きたいですね。

――最後に日本で応援している人へ一言お願いします。

「晴樹君、大丈夫ですか？」と心配してくれるメッセージが多いのですが、こういう感じで日本の時と変わらず頑張っています。バカだからそんな深くも考えていないですしね（笑）。

＜前編から続く＞

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。