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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「街でカミカゼと呼ばれるように(笑)」クロアチア1部で躍動する俊足MF新井晴樹のキャリアプランとは?「伊東純也さんが好きなんです」
posted2022/10/22 17:01
text by
長束恭行Yasuyuki Nagatsuka
photograph by
Yasuyuki Nagatsuka
――1カ月のキャンプを経て、シベニクの選手として開幕戦デビューに至るまで、手応えはありましたか?
監督からはスピードが最も評価されているのはわかっていました。ただ、3-4-3というシステムではやったことがなく、本当に毎日毎日が手探り状態でして。開幕戦にスタメンで出られるか出られないかは際どいところでしたので、左ウイングバックで先発が決まった時はビックリしましたが、正直「嬉しいな」とも感じました。
――その開幕戦(7月16日、リエカ戦)でもスピードをアピールしましたよね。試合後の周囲の評価はどうでしたか?
足が速いことには誰もがビックリしたみたいで、街を歩いていると「カミカゼ」とやたらと呼ばれるようになりました(笑)。
――開幕戦が終わったあとの地元紙では「日本の疾風」というアダ名がつけられていましたよ。
はははは(笑)。新聞は読めないから知りませんでしたが、それは嬉しいですね!
シベニクで得た信頼「困ったらハルキの裏」
――開幕戦以降はポジションもいろいろと試されていますよね?
そうです。3-4-3の前列とか、試合中に左ウイングバックから右ウイングバックに移ったりとか、4バックではもう1個下がって右サイドバックになることもあります。
――「戦術アライ」みたいなところもありますよね。
あー、確かに。「困ったらハルキの裏」というのはミーティングでもかなり話していました。もちろん、ウイングバックは守備もしなくちゃいけないポジションですし、チャンスがあったら攻撃にも上がります。右サイドは初めてやりましたが、難しい点があるとはいえ、周囲がうまくサポートしてくれるので特に困ったことはなかったです。
――若い選手が多いシベニクですが、元クロアチア代表FWドゥーエ・チョップやオーストリア人MFパトリック・サロモンといったベテラン陣と新井さんは相性が良いですよね。
周りが見えるサロモンとは練習時から意識して形をつくっています。チョップとはカフェによく行きますが、「とりあえずサイドでこんなプレーをしろ。スピードがあるんだから怖いプレーをして俺にいいパスをくれ」とアドバイスをくれます。