――マッチアップする相手とも手探り状態ですが、やっぱり面白いですか？

　いやあ、とても面白いですよ。自分に足りないところもわかりますし。右ウイングバックをやる時は左サイドハーフとマッチアップするわけじゃないですか。「左サイドハーフはどういうことをされたら嫌か？」とか「自分が左サイドハーフとして入ったら、こんなプレーをしてみたいな」と想像をいろいろしています。今は新しい自分を発見していますね。

ゴリツァに所属するクロアチアU-21代表トニ・フルクとマッチアップ　©Yasuyuki Nagatsuka

恋しいプレーは「清武さんのサイドチェンジ」

――選手としての成長はセレッソ時代と異なりますか？

　また違う成長の仕方をしていますよね。もちろんセレッソではとても勉強になったし、成長もしましたが、クロアチアに来てからは違う面で成長しているというか。とても良い経験ができていると思います。

――「Jリーグのこんなプレーが恋しい」とかはありますか？

　あー、サイドチェンジ。僕は左サイドで常に張るタイプなんですよ。日本のボランチはとても上手いから、右寄りの清武（弘嗣）さんから「パーン！」とロングボールをもらって1対1で仕掛ける局面がとても多くて。しかし、こちらに来てからは自分が駆け上がってパスをもらう側になっています。こちらでJリーグの試合を観ながら「この試合で僕が左サイドで出場していたら、このシーンはこうしていたな」などとやたら思ったりしていますね。

――日本へのノスタルジーはありますか？「日本の友達としゃべりたいな」とか。

　あははは、もう常に思っていますね（笑）。毎晩毎晩、日本にまつわる夢ばかりを見ていますし。でも先日、夜に寝ている間にシベニクのチームメイトとサッカーをしている夢を見ました。こっちにいるとやっぱり気も使いますし、疲れてしまいますけど、ついにクロアチアの夢を見てしまいまして（苦笑）。

シベニクのクラブハウスを前に　©Yasuyuki Nagatsuka

――一応、気を使ってるんですね（笑）。

　かなり使っていますよ（笑）。「うわっ、夢までクロアチアかよ」となり、再び昼寝をした時もまたクロアチアの夢を見て「うわーっ、日本に戻りてえ！」と思いました。また、日本で誰かと遊ぶ夢を見ていても「パン！」と起きたらクロアチアじゃないですか。最初はしんどかったですね。

――今はどうです？

　今は慣れましたけどね。ちょくちょくとクロアチアの夢を見始めるようになると、「自然と慣れているのかな」と思います（笑）。

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