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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「街でカミカゼと呼ばれるように(笑)」クロアチア1部で躍動する俊足MF新井晴樹のキャリアプランとは?「伊東純也さんが好きなんです」
text by
長束恭行Yasuyuki Nagatsuka
photograph byYasuyuki Nagatsuka
posted2022/10/22 17:01
新井晴樹は2022年6月に移籍したクロアチア1部リーグ・シベニクで開幕からレギュラーを確保。チームメイトとの関係も良好のようだ
「けっこうエグいわ!」各国代表クラスと日々対戦
――シベニクは引き分けが多く、なかなか勝ち切れない試合が続いています。それについてはどう思いますか?
失点数がリーグで一番少ないのはもちろんポジティブに捉えていいところですが、得点数も一番少ないんです(※10月3日のインタビュー時点)。ウイングバックというポジションは守備も大事だし、攻撃も大事。自分は得点に絡めてないので、そこはもっと改善しないといけないのかな、と毎試合終わっては考えています。今は試行錯誤をしている真っ最中、って感じですね。
――クロアチア人は数字を稼ぐ選手以上に「戦う姿勢」のある選手が好きじゃないですか。
あー、そうですね、球際とか。
――新井さんの戦う姿勢はすごく買われていると思うんですけど、実際にチーム内ではどう評価されているんでしょうか。
確かに足が速いし、身体は弱くはないから、チームメイトからは「マシーナ」(機械)とよく言われますね。
――開幕前の現地紙には「フィジカル面が弱いんじゃないか」と書かれていましたが、実際は違いますよね。当たりの場面でもけっこうやれています。
確かに。ちっちゃいからですかね?
――それでも相手を弾き飛ばす場面もよく目にしています。
日本の頃は正直、自分より身体が大きい相手でもフィジカル面でほとんど勝てていました。しかし、こっちに来るとみんな強いから五分五分という場面が多くて「もっと鍛えなきゃな」と。こっちでやるにはもっとフィジカルの強さが必要だと思いますね。
――サッカースタイルの違いで気づいたところはありますか?
一番は球際のスピードですね。ディナモはしっかりと繋いでいましたが、クロアチアのチームはけっこう裏に蹴ったりします。日本はもっと丁寧にボールを保持して回して、って感じですから、その点が違いますかね。
――その点では新井さんのスピードが生きてきますよね。
もちろん、自分は別に上手い選手ではないから苦手なプレーは特にしないようにして、自分の得意なプレーをたくさん出せるように、というのを今は意識しています。
――昨今のクロアチアリーグは国内タレントの台頭に加えて外国籍の選手も増えています。ここではあらゆるタイプの選手と対戦できますよね。
確かにこちらに来てからは代表クラスとやたらとマッチアップしています。日本の親友にも電話で「こっちはけっこうエグいわ!」と話しています(笑)。